おうち美容やオンライン映えの商材に注目集まる[口コミ]@COSME Week東京 前編
- 2021/2/11
展示会名:COSME Week 東京 2021
会期:2021年1月13日(水)~15日(金)
会場:東京ビッグサイト 西展示棟
主催:リード エグジビション ジャパン
出展者数:約500社
来場者数:1万648人
美容関連の総合展示会「COSME Week 東京」には、化粧品に関する原料、パッケージ、美容・店舗機器などの企業が出展し、新型コロナウイルスの影響下での美容商材を探しに、エステや美容サロン、商社や代理店の関係者が訪れた。在宅時間やマスクを着用する時間が長くなっていることから、目元メイクや肌荒れ対策、自宅ケアが注目された。また、オリジナル商品を作りたいサロンや小売店が増えており、少量から生産できるOEM企業が人気を集めた。環境に配慮した製品に関心を寄せる来場者が増えていると感じる出展者も少なくなかった。
母数が多い方が案件につながる確率は上がる
ドクターズチョイス(東京都千代田区)
サプリメントメーカーで、4年連続で出展している。ブースに来場したのは、通販と美容サロン関係者が中心だ。通販や小売りはOEMでPB(プライベートブランド)を作りたいという需要があり、サロンはよい美容グッズを探している。ウイルス対策のサプリや水素関連などにも需要があり、中でも今回はビタミンCの融合体の素材に関心が集まった。
決裁権を持つ人が多い印象で、その場で具体的な話をしたり、決済したりというケースが目立った。緊急事態宣言下でも来場する人は、それなりの目的を持っているため、商談時間は今までの展示会よりも長く、突っ込んだ質問も多かった。しかし、今回は出展の採算が取れるのか手応えとしては何とも言えない。やはり母数が多い方が案件につながる確率は上がる。名刺交換は1日40~50枚で、前回の半分以下だろう。2~3年前から良質な日本製を求める中国を中心としたアジアからの来場者がおり、取引につながるケースもあったが、今年はそれがなく残念だ。
ターゲット層は来場したが、手応えは薄い
メディオン・マーケティング(大阪市)
化粧品や美容商材、食品の企画、製造を行っており、5回以上出展している。全体的な来場者は少ないが、ターゲットとなるエステサロンの関係者が来ている。エステサロンは新型コロナの影響で集客に苦戦しており、どこも売り上げが低迷している。それで、何か起爆剤になるような商材やサービスを求めている。
一方で、今回はそれ以上に売り込みが多い。材料や素材関連の会社やPR会社などさまざまで、展示会が直営業の機会として使われているのだろう。交換した名刺の数は例年の3分の1ほどで、圧倒的に少なく厳しい状況だ。
手応えほとんど感じず
コスメステーション(大阪市)
化粧品や医薬部外品を企画、製造、販売する。自社ブランドの販売が中心で、新型コロナの影響が続く中では、中国にもある拠点の業績が安定しており、売上を支えられている。昨年の出展で手応えを感じ、大阪での開催にも出展し、続けて出展した。だが、あまりにも集客が悪く、もう出展はしない。例年ならば多い、アジアを中心とする海外からの来場者は、はなから見込んでいないが、ブースを訪れる人数が昨年の半分にも満たない。用意したスタッフも暇で会場を回らせている。
ターゲットはドラッグストアなどの小売店だが、ほとんど来場していない。メーカーの姿もあるが、最も多いのは材料や素材関連の業者による売り込みだ。全体的な手応えは全くない。
時間をかけ、内容ある商談ができた
セフィーヌ(東京都新宿区)
自然素材にこだわっている化粧品メーカーで、今回が初出展だ。ターゲットとなるエステサロンや医療系、クリニックがブースに来場している。サロンのエリアは関東が中心だ。我が社の製品づくりの姿勢を評価し、使ってみたいとの声も多かった。ヨガスタジオの関係者から声がかかったのは意外だった。今までにない市場なので、これから開拓できればと思う。
今回は緊急事態宣言の影響もあり、来場者は想定よりも少なかった。しかしそんな状況で来てくれるサロンの人は積極的に仕入れを考えていることが多く、よい商談ができた。いつもより時間をかけ、内容の濃い商談ができたと思う。過去に大阪で出展した際の、3日間で60件、100万円ほどの売上には届かないが、それはやむを得ない。