本気度の高い来場者多数 現場状況を確認できるサービスに関心集まる[口コミ]@Japan Home & Building Show 前編
- 2021/1/15
開催日程:2020年11月11日(水)~13日(金)
会場:東京ビッグサイト 南1~3
主催者:(一社)日本能率協会
出展者数:233社
出展者数:8729人
住宅や商業施設の建築関連商材の専門展「Japan Home & Building Show」には、建材やインテリア製品、構造材・部材、設備、サービスなど幅広い製品が集まった。トイレの利用状況の可視化や情報共有アプリといった、現場の状況を確認できるサービスに来場した建築・建設の関係者は関心を寄せていた。
新型コロナウイルスの影響により来場者は例年の約半分となったが、出展者からは、本気度の高い来場者が多いとの声が聞かれた。また、「自然災害対策」「健康住宅」のゾーンが新設され、自然災害被害が増えている状況や、健康志向の高まりといった社会情勢やトレンドを踏まえての取り組みも感じられた。
異業種とのつながりが収穫
江淵鏡台店(徳島県徳島市)
鏡台などの家具メーカーで、新型コロナの影響で業績が落ちてきたので、打開策として初めて出展した。また、地方にいると需要が見えてこないので、どんな人が何を求めているのかを知りたいという思いもあった。
主に家具調の仏壇を展示した。木工関係のみならず、金具店やステンレスメーカー、石材メーカーなど、あまり付き合いのない業界の人とのつながりができたのは収穫だ。名刺交換は40~50枚ほど。そのうち9割以上とはビジネスにつながらないと思うが、1社でも我が社に興味を持ってくれる企業があれば御の字だ。継続的に出展すれば、2社、3社と増えて行くと思う。
カタログ配布数は予想以上
日本水理(大阪市)
2回目の出展となるマンション給排水設備の会社だ。来場したのはマンション管理会社、ゼネコンなどが多い。本来のターゲットはマンションの組合長や役員、理事長、居住者らで、実際に何人かとは話ができた。全く関係のない業界でも我が社の認知が上がり、有事の際に連絡が来ればいいと考えている。配管の取り換え費用を予算に組み込んでいないマンションが多いと感じた。目に見えない配管に関しては積み立てておらず、急な出費を強いられて困っているという話を聞いた。
今年の手応えはいまひとつだが、用意したカタログが足りなくなるほどは来てくれた。年に一度はどこかしらの展示会に出展しており、次はどこに出るか模索中だ。
名刺交換は200枚ほど
日本ウイントン(東京都大田区)
空調ダクトの清掃を行っており、今回は特にマンションに設置される直径5センチほどの細いダクトも清掃できるというサービスを紹介した。この展示会には10回以上出展している。前回は、病院などの医療施設にアピールしたいと思い、「HOSPEX Japan」に出展した。
ターゲットはハウスメーカー、サブコン、ゼネコン、建設系のコンサルタントだが、昨年に比べてかなり減っている。特に大手ゼネコンの担当者は在宅勤務が多く、事前に声をかけたうち数パーセントしかブースに来ておらず、出展者同士で情報交換することも多かった。交換した名刺は200枚ほど。今回は海外からの来場者がいないのが残念だ。
新規顧客が少ない
みのる化成(岡山県赤磐市)
化学メーカーで、出展する展示会はここだけ。5回目の出展となる今回は仮設トイレを展示した。来場したのは同業者や仮設トイレを扱うレンタル会社だ。今は仮設トイレでも、一般のものと変わらないレベルのものが求められている。需要としては、東京オリンピックに向けた建設ラッシュが始まった2年前くらいがピークだった。今は新型コロナの影響でマラソン大会やフェスといった野外イベントもほとんどが中止になり、かなり落ち込んでいる。
過去の出展では、取引のないレンタル会社とつながることができたが、今回は来場者が非常に少なく、名刺交換枚数も非常に少ない。