顧客離れ防ぐ感染症対策に新たな需要[口コミ]@SPORTEC for LEISURE & GAME 前編
- 2021/2/12
会期:2020年12月2日(水)~4日(金)
会場:東京ビッグサイト 青海展示場A・B
主催:SPORTEC実行委員会
出展者数:約260社
来場者数:2万5634人
スポーツ関連の展示会「SPORTEC(スポルテック)」には、施設内の感染症対策を探す、スポーツジム、エステサロン、不動産などの関係者が来場した。トレーニングマシンやスポーツ用品、アロマオイル、美容機器、健康食品などの企業が出展した。
新型コロナの影響で、大きく売り上げを落とした事業者は多く、退会防止策が急務の課題となっている。抗菌作用のあるアロマディフューザーや抗菌・抗ウイルス作用のある光触媒コーティング剤などの展示に関心が集まった。また、競合との差別化につながる機能性食品への注目度も依然として高かった。新型コロナの影響で前回よりも来場者数は減少したが、施設での感染対策という新しい需要が生まれている。
スポーツマニアや中国人バイヤーの来場なし
MAKIスポーツ(東京都世田谷区)
健康器具の製造やインストラクター養成を行っており、この展示会には初開催から毎回出展している。今回は健康器具としてウェーブストレッチリングを展示した。例年、スポーツマニアの来場者がいるが、例年より来場者数が少なく、今回は見当たらない。リングの使用体験会を開いており、スポーツクラブの担当者が100人ほどに体験してもらっているが、例年に比べて体験者の数も少ない。また、中国では年々健康意識が高まり、中国人バイヤーが増えていたが、こちらも今回は姿が見当たらない。
新型コロナの影響で売上が4割減り、現在はインストラクターの育成に注力している。
これまでは研修はリアルで開催していたが、オンライン化することで地方在住の講師にも研修を実施することができた。交通費などのコスト削減もできるため、今後もオンライン研修は継続する予定だ。
差別化や抗菌を助ける商材への需要が高い
CSE(東京都渋谷区)
アロマオイルを製造、販売しており、アロマディフューザーを展示した。ブースに来場したのは、差別化を図るためのアイテムを探すフィットネスジム関係者が多い。2020年に開催予定だった東京オリンピックに向けて、スポーツの機運が盛り上がり、多くのフィットネスジムが開設されたためだ。差別化を図ることで退会の防止にもつながる。ジムではエントランスや更衣室、ストレッチルームなどに設置し、特に女性の利用者から好評だ。また、不動産会社のエントランスで、高級感を演出するために設置される事例もある。
今回は抗菌作用もあることを展示に明記したが、抗菌という言葉に注目して訪れる人もいた。新型コロナの影響で、抗菌に対する注目度や需要が高いと感じる。
男性来場者の好反応は予想外
東光(徳島県徳島市)
医療用ストッキングを製造しており、着圧タイツやスポーツゲーターを展示した。これまで着圧タイツは女性向けのものが多く、女性の需要が多かった。しかし今回は予想外に男性来場者からの反応が良かった。医療用で、疲れにくくなるための道具という点に関心が集まり、デザインや色の豊富な点も好評だった。
来場者は例年の7割ほど
ビューティーキャラバン(大阪市)
美容機器の専門商社で、フランスから輸入した、ラジオ波を使用する施術器具を展示した。ヨーロッパのトップアストリートの間では一般的になっている細胞に働きかけるものだ。日本でも医療やエステ業界で細胞へのアプローチが普及してきているが、スポーツ業界ではまだ。今回の会場でも筋肉に働きかけるEMS関連商品には多くの来場者が注目しているようだが、電気で細胞をトレーニングし代謝を上げる方法は、スポーツ関連ではあまり注目されていないので、日本でも普及させたい。貼るだけで痩せられるという簡単な施術は、集客につながりやすいと来場者の注目を集めた。来場者は例年の7割ほどと少ない。