出展者の口コミ、前編はこちら

展示会は即効性を感じる

テクノア（岐阜県岐阜市）

　中小企業向けの生産管理、稼働管理のソリューションを提供している。AI画像認識を利用した工場の見える化システムが大手企業の担当者の関心を集めた。配線を使わず設置したカメラで工作機械の信号を読み込むだけで、人工知能が画像を解析し、遠隔地からでも稼働状況を監視することができる。年代が全て違う機械でも利用できるので、設備が古い工場でもIoT化が容易だ。まだIoTを導入できていない企業の来場者からは驚かれた。3月にリリースしてから、すでに60社が導入している。

　今回出展して、大手企業もIoT化に困っていることが分かった。また、鉄道会社が車両の車輪の減り具合を学習させたい、ねじ工場が作業確認に利用したいなど目視業務をシステムに置き換えるさまざまな需要があることが分かった。

　電機メーカー、物流などの上場企業の関係者を中心に、1日200〜300人が来場した。この展示会には5回以上出展しているが、昨年と比べても多いくらいだ。セミナー開催後には、すぐに営業に来てほしいと言われるなど、即効性を感じる。

新たな需要を聞くことができた

レグラス（東京都新宿区）

　生産管理システムの会社。主な来場者は、安全性に興味を持つ通信系企業で、予想よりも来場者は多い。建設機械、産業車両に取り付け可能な人物検出AIカメラが関心を集めた。ネットワーク不要で、カメラだけでできるのが手軽でいいようだ。「使いやすそうだ」「試しに使ってみたい」という声が聞かれた。

　物体も検知してほしいという要望もあった。人への被害を抑えるソリューションだが、物にもぶつけたくないという。建設、工事現場は物が多く、対象を学習させるのが難しい。工場内を遠隔で見たいという需要もあった。これについては、wifiでとばすことで対応できる。

官公庁、情報セキュリティ、製造業の関係者が来場　2日間で40〜50社ほどが来場

ブロードバンドセキュリティ（東京都新宿区）

　情報セキュリティサービス事業を展開しており、出展するのは2回目だ。リスク分析、脆弱性診断、情報漏洩対策など、組織の情報資産を守るセキュリティ対策システムをPRした。来場したのは官公庁、同業他社、製造業のシステム部門などの課長クラスや現場クラスの人が多い。2日間で40〜50社ほどが来場した。見込みがあるのはそのうち1割ほどで、予想していたよりも多い。

動画制作に課題を抱える来場者多数 ブース来場1日300人のうち10人くらいとつながりそう

オープンエイト（東京都渋谷区）

　動画クラウドサービスを提供しており、今回が初出展になる。動画作成ツールを紹介した。需要はSNSやYouTube広告用の1〜5分の短い動画だ。営業資料や社内外向けの操作手引きのウェブマニュアルの需要の高まりを感じた。また、オンライン展示会用のダイジェスト版動画の作成依頼もあった。

　1日300人ほどがブースを訪れ、そのうち10人くらいとつながりそうだ。主にIT関係企業の商品企画、情報システムの担当者が多かった。動画制作に関するスキルがない、量産体制がないことが来場者の課題だ。

シフト作成が必要な業態の関係者が多数来場　2日間で名刺交換は300人以上

モーション（東京都文京区）

　出展するのは今回が3回目。勤務シフト最適化のクラウドサービスをアピールした。2日間で300人以上と名刺交換ができ、そのうち200人ほどとは商談につながりそうだ。

　来場者で多かったのは、クライアントに提案する商材を探すSI事業者、コンサルタントら。自治体の関係者も目立った。また、従業員が15人以上でシフト作成が必要な、アパレル、薬局、百貨店、医療現場、工場、コールセンター、ホテルなども訪れた。現場ではシフト作成が大きな負担とコストになっている。注目されたのは、相性を重視したシフト作成機能。相性の悪い人同士が、同じ時間帯にシフトに入ることを回避する。「なるべく」重ならないように、ゆるやかな設定をすることができる。