使用用途の拡大と安全運用を支える技術に関心[口コミ]@Japan Drone 前編

  • 2020/10/25
展示会名:ジャパンドローン 2020
会期:2020年9月29日(火)・30日(水)
会場:幕張メッセ
主催:日本UAS産業振興協議会(JUIDA)
出展者数:120社
来場者数:8979人(内オンライン参加者911人)

 日本最大規模のドローン関連の展示会「ジャパンドローン」では、災害支援や物流など使用用途が広がり、安全な運用を支える技術や情報を求める来場者が増加した。また人命や機体の保護への対策にも注目が集まった。初開催したオンラインの参加者は1割を超えた。

 行政と民間の共同出展も目立ち、官民一体によるドローン活用に関する展示も目を引いた。ドローンが墜落したときに機体破損や人身事故を防ぐドローン用のエアバッグや日本ではまだ導入されていない人命救助用のドローンなどの他、ドローンを活用した地域経済活性策やドローンサッカーなどにも多くの関心が寄せられた。


2日間で150人ほどが来場し交流の場にも

豊川ビジョンリサーチ(愛知県新城市)

 今回初めて出展する。豊川にある中小企業の経営者と行政が協業して活動している。ドローンを活用して地域経済の活性化の取り組みを進めており、その活動内容の紹介と認知拡大のために出展した。行政が行う地域活性化活動のうちの1つ、先端技術の活用として、例えば災害支援活動や物流支援など、ドローン活用の検討が進められている。

 ドローンの一層の活用のため、豊川市と新城市、ドローン関連ベンチャー企業が集まって東三河ドローン・リバー構想協議会も立ち上げた。当初年度初めに立ち上げる予定だったが、新型コロナの影響で創設が8月に後ろ倒しとなった。

 行政関係者やドローンに搭載するカメラの関係者ら、2日間で150人ほどが来場した。同じ愛知県から出展している企業と情報交換もでき、交流の場にもなった。


200人ほどと名刺交換

JDRONE(東京都新宿区)

 ドローン製造、オペレーター育成などを行っている。ドローンのカスタマイズ、調査や測量などのサービス事業、ドローン操縦のスクール事業の事例を展示した。橋梁、プラント、データセンターなどのメンテナンス関連会社、官公庁などの関係者200人ほどと名刺交換ができた。

 新型コロナの影響で4~5月は訪問営業ができないため話を進めるのが難しかったが、最近ではオンラインミーティングで代替できているため、コロナの影響は少ない。一方、官公庁案件はセキュリティの関係でZoomを導入していないところも多く、現在も営業活動をしにくい状況が続いている。


ドローン開発者、ダムなどのメンテナンス会社の関係者が来場

松屋アールアンドディ(福井県大野市)

 元々は縫製機製造やエアバッグの製造を手がけていたが、その技術を転用してドローン用のエアバッグの製造に乗り出した。今回は共同開発先を探すために出展し、ドローンに取り付けるエアバッグを展示した。ドローンに掛けられている保険は、機体が破損していても本体があって初めて適応される。そのため、海に落ちたり喪失したりするリスクを回避するためにも、本体が浮く効果もあるエアバックが求められている。

 ドローン開発者、ダムなどのメンテナンス会社、輸送会社、救命用のドローン使用会社の関係者らが来場した。SkyDrive(東京都新宿区)が製造する『空飛ぶクルマ』に使いたいという声も寄せられた。

 新型コロナの影響で自動車関連からの発注の落ち込みはあったが、今では逆に増産体制になっている。主事業の縫製機製造から派生して、医療品の製造も行っている。既存設備を使って防護服の製造を始めたところ、厚生労働省から何十万着という大型注文が2回あった。今も医療関係者から発注を受け、何十万単位で製造を続けている。


2日間で500人ほどが来場

エバーブルーテクノロジーズ(東京都目黒区)

 ヨットを開発しており、今回は自動操船ヨットを展示した。2日間で500人ほどが来場した。初日の訪問者が多く、スタッフ4人が休憩なしに対応するほどだった。複数の取材も受けた。訪問者からはセキュリティ関係の質問が多く寄せられた。

 新型コロナ以前より開発メンバーがシンガポールやハワイなどに在住し、リモートワークを進めていたため、開発を進める上でコロナの影響はあまりない。日本ではドローンを上空に飛ばす際の規制が厳しいため、規制が緩いシンガポールで開発を進め、海上の規制が厳しくない湘南で開発するなど、コンセプトによって開発場所を変えている。

 漁業分野でもリモートワーク化が検討されているため、これから客層が広がると思われる。


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