売上減少や余剰人員の解決策を模索[口コミ]@外食ビジネスウィーク 前編
- 2020/10/24
会期:2020年9月24日(木)・25日(金)
会場:東京ビッグサイト 青海展示棟 A・B
主催:外食ビジネスウィーク 実行委員会
出展者数:408社
来場者数:1万6014人
外食産業の専門展示会「外食ビジネスウィーク」には、外食産業の食品、飲料、設備、サービスなどが一堂に会した。来場者の多くは外食業界のバイヤー、小売・中食のバイヤー、飲食店オーナー、開業予定者ら。他の飲食系展示会に比べ、個人店を営む飲食店オーナーが多いのも特徴だ。来場した飲食店オーナーの多くは、売り上げやコストカットにつながるサービスや商材を求める一方、新型コロナの影響による客足減少や余剰人員問題の解決策を模索するオーナーも目立った。来場者は昨年に比べて大幅に減少したが、需要をとらえ、手応えを感じている出展者も多かった。
かなりの見込み客を獲得
TGAL(東京都千代田区)
飲食店向けのデリバリーブランドの開発を行っており、今回が3回目の出展だ。売り上げを何とか確保したいという飲食店オーナーが個人店からチェーン店まで、規模は問わず多数来場した。居酒屋やレストランなどのオーナーがデリバリーを開始するにあたり、まったく別のブランドとして始めたいという声が多い。
飲食店の課題は、客足が減っていることに尽きる。ほぼ、どの業態も軒並み来客は減っている。我が社はデリバリーに特化しているので、見込み客もかなり獲得できた。手応えを感じてる。
業績が低迷する居酒屋の経営者らが来場
テイクユー(東京都港区)
ラーメンの麺やスープのメーカーで、宝産業(京都市)と共同で出展した。2回目の出展となる今回は、飲食店の新規出店者や、ラーメン店のノウハウがほしい人向けにアピールをした。
業績が低迷している居酒屋の経営者らの来場が多い。飲食店開業予定者とも話ができた。初日は4件、しっかりとした商談ができた。飲食店の中でも、とくに居酒屋は厳しいようだ。ランチでラーメンをやりたいという声はいくつももらった。全体的には予想よりもいい手応えを感じている。
新しい食材を求める来場者多く
さかうえ(鹿児島県志布志市)
野菜の生産に強みがあり、展示会ではこれまで野菜をメインに出展していた。新商材として畜産を始めたこともあり、外食との相性の良さから初めてこの展示会に出展した。来場者はレストランなどの飲食店の関係者と商社の関係者が半々ほど。新商材のグラスフェッドビーフ(牧草飼育牛)は自然環境下で放牧され、牧草だけを食べた牛のこと。従来の穀物肥育牛よりも栄養価が高く、肉本来のうまみが出るのが特徴だ。
来場者と話す中で、グラスフェッドビーフは焼肉店よりもステーキ店のほうが相性がいいと感じた。来場者は新しい食材を求めており、興味を持ってもらえた。
コロナ収束後の情報収集につながる
スリーライン(東京都港区)
食器を製造・販売しており、今回が5回目の出展になる。持ち運びやすく扱いやすいメラミンの食器をアピールした。陶器よりも軽くて使い勝手がいいので、飲食店でも導入してほしいと思い、出展している。ドライブインやサービスエリアでの導入が進んでおり、高速道路のサービスエリアの関係者やスーパーの総菜売り場の担当者らが来場した。
我が社としてはコロナが収束後の情報を得るというのも目的の1つで、新しい商品づくりも見えてきた。今は営業で直接顧客に足を運びづらいので、展示会でじかに話を聞くこと自体が貴重な場になっている。ここでの出会いを次につなげたい。
コストにシビアな来場者が増えた
ドラフトワインシステム(神戸市)
ワインの輸入・販売をしており、今回で出展は5回目。来場者は飲食店のオーナーが中心だ。前回の出展に比べ、多くの来場者はコスト面にシビアになっているようだ。コスト面で有利な提案に対しては、より反応が強くなった印象がある。新型コロナの影響で営業もしづらい中、飲食業に携わる幅広い来場者に提案できる機会もなかなかないので、出展する意味はある。先はなかなか見えづらいが、今回の結果を踏まえてどうするか、しっかり考えたい。