負担軽減につながるサービスに注目[口コミ]@CareTEX 後編

出展者の口コミ、前編はこちら


在宅用の介護製品増えた

群馬電機(群馬県みどり市)

 高齢者の自立を支援するコミュニケーションロボットを展示。メインは電子機器のOEMだが、2年前に世の中に役立つ機械を作ろうと介護施設も含めてヒアリングした結果を参考に開発した製品だ。孫や家族の肉声で定時に自動で呼びかけることで、薬の飲み忘れを防止し、高齢者の自立支援につなげている。また、500通りの音声認識会話が登録されており、日常的な発語の機会を作ることで孤独感の軽減やボケ防止にもなる。高齢化に伴い、在宅高齢者の薬の飲み忘れが問題視されているが、本製品の使用者から薬の飲み忘れが改善された、という声も寄せられている。

 介護施設やバイヤーが訪れ、1日で100部パンフレットを配布。昨年と比べて在宅向け製品が増えている。


商品に対する質問多い

Genics(東京都新宿区)

 くわえるだけで30秒で歯ブラシが完了する全自動歯ブラシを展示。介護施設では高齢者の歯磨きを職員がするケースが多いが、喉の奥を歯ブラシを突いてしまったり、高齢者が誤って職員の指を噛んでしまったりと、双方共に負担を強いられている。また、磨き漏れで口内疾患を誘発する場合もある。このような負担低減を目的として、本製品のアイデアが生まれた。

 実証実験中の介護施設からは、負担が軽減されたという声が上がっているが、大きく口を開けることができない人やくわえる力が弱い人の使用は難しいので、今後の改善の課題だ。介護施設や製造業関係者が来場した。「ロボット開発技術展」では技術そのものに関する質問が多かったが、この展示会では商品そのものに対する質問が多かった。


大手への導入実績あり

名電通(名古屋市)

 ハンズフリーのインカム連動のナースコールシステムを展示。電話通信に独自の呼び出しサービスを追加した。介護施設や、小規模の医療病院で導入され、大規模の病院では、国からの保証制度を活用して大手企業が提供しているサービスを利用されている。

 1日100人ほどの介護施設や施設施工会社が来場した。施工会社からは、新築当初から本サービスを取り付けるのも一案だとの声があった。


予想を上回る来場あった

スマートゲート(東京都中央区)

 遠隔医療サービスを紹介。出展を検討していた時に、オンライン聴診器製造のJRCS(山口県下関市)から声が掛かり共同で出展した。

 中国、米国、インドでは遠隔医療が進んでいる一方で、日本では保険の関係で普及率が伸び悩む。日本でも普及を促進し、遠隔地の診察や在宅医療に役立てたい。

 医者や高齢者施設、経営者が3日間で300人が来場、スタッフ5人が常に対応するほど多くの来場があった。


介護系に初出展

シー・エム・エル(東京都豊島区)

 普段は美容系の展示会に出展しているが、介護業界にも横展開できるかの市場調査として、初めて介護系の展示会に参加した。エステサロンで使用されているユニフォームやウォーターベッドを展示した。

 介護施設の経営者からは、ユニフォームを着ることで介護士たちにも明るい気持ちになって欲しいと、採用を検討したいという声をもらった。現場で働く介護士からも、サンプルのユニフォームを手に取って女性らしいデザインで、かつ身体を動かしやすいと好評だった。

 今回ユニフォームの展示は介護業界の職員の仕事に対する気持ちを高めるものだが、他の出展社の展示物も、身体的な補助というよりも高齢者の気持ちを高める展示物(マスキングテープで作品を作るなど)が多いと感じた。

出展者が挙げた競合展示会
サービスロボット展(横浜ロボットワールド内)
2020年11月11日(水)・12日(木)
@パシフィコ横浜
主催:横浜ロボットワールド実行委員会

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