国内旅行者の集客、顧客単価を上げる商材に関心集まる[口コミ]@HCJ 前編
- 2021/4/8
- HCJ(ホテレス、国際ホテル・レストラン・ショー), 日本能率協会, 東京ビッグサイト(東京国際展示場), 観光・宿泊, 食品・飲料
会期:2021年2月16日(火)~19日(金)
会場:東京ビッグサイト 西1~4、南1~4
主催:(一社)日本能率協会 他
出展者数:約600社
来場者数:2万4196人
構成展:第49回 国際ホテル・レストラン・ショー、第42回 フード・ケータリングショー、第21回 厨房設備機器展
同時開催:インバウンドマーケットEXPO、オリジナル商品開発WEEK
ホスピタリティ・フードサービスの展示会「HCJ」には、業務用食材、飲料、厨房設備、調理器具、食器、客室備品、ITシステムなどが出展した。来場したのは宿泊施設や飲食店、ペット用品、ECサイト運営者、IT関係者で、新型コロナの影響でインバウンド需要が減少し、国内旅行者の集客や顧客単価を上げるための商材やサービスを探す人が目立った。特に、非接触や接客英語のサービス、刻印、アメニティなどのほか、環境にも配慮した竹製品などが来場者の関心を集めた。
ブース来場者数は例年の半数以下
温泉の素.com(長野県飯田市)
入浴剤を製造する。ブースにはホテルやIT関連の企業がが訪れたが、来場者数は例年の半数以下だ。
入浴剤は3割ほどがアニメのイラストを掲載するなどのOEM製品、7割ほどが温泉の素製品で展開している。新型コロナの影響によりビジネスホテルでは男性ビジネス客が激減している。代わりに女性や家族客の取り込みに取り組んでおり、アメニティ充実のため入浴剤を採用するところが増えている。年間売上は予想を下回るものの、2020年10月から開始したGo Toトラベルの影響で月売上が2倍以上になった。また、巣ごもりの影響で、新規の通販会社やOEM希望の企業から小ロットの需要が増えた。
名刺交換したのは50人ほど
アサヒグリーン(名古屋市)
竹かごを製造しており、今回は竹製のテイクアウト用容器をアピールした。ブースには主に飲食店や宿泊施設などの関係者が100人ほど訪れ、そのうち50人ほどと名刺交換ができた。
新型コロナの影響でテイクアウトを始めた飲食店の中には、プラスチック容器では高級感を出せず困っていたところもあった。高級感を保てる、プラスチック容器に比べて環境に優しいといった点が評価された。
3日間で予想以上の約100人が来場
エアホスト(東京都渋谷区)
IT管理ツールの作成、運用代行を行う。今回は非対面・非接触型のチェックインアウトサービスを紹介した。宿泊施設向けにチェックインシステムを提供していたが、チェックイン時に行列ができたり、同じ端末の利用を嫌がる宿泊者がいたりすることから、非接触型にできないかと相談が寄せられ、開発した。新型コロナの影響で宿泊者数が減少する中、顧客単価を上げるため、今まで待ちの姿勢だったルームサービスなどをプッシュ型にして、宿泊施設側からPRできる仕様にもした。
非接触型のサービスを探している人が多く、3日間で100人ほどが来場した。1日あたりのブース来場は数人だろうと思っていたので、予想より多い。
ホテル、飲食店、ECサイト運営者ら200人ほどが来場
ダイアン・サービス(東京都目黒区)
エアコン部品を製造しており、今回はトドマツから抽出した天然のアロマオイルを紹介した。トドマツの微粉を練りこんだエアコンフィルターも展示した。
ブランディングに香りを利用したいホテルや飲食店の関係者、ECサイトの運営者ら200人が来場した。ディフューザーを使ってブース内で香りを体験できるようにし、その香りにひかれて訪れた人も多かった。香りを扱う出展者がほとんどおらず、関心を集められたのは良かったが、来場者数は予想より少なかった。
ブース来場者は80人ほど
FUNFAM(ファンファン・東京都西多摩郡)
日本製の竹食器を製造しており、今回は幼児や子供向けの竹製食器を紹介した。ブースにはホテル関係者が80人ほど訪れ、好評だったものの、宿泊者数の減少に伴い売上が下がっているため、今は検討が難しいという反応だった。予想よりも来場者数は少ない。
ホテルはインバウンドの利用が減少したため、地元住民の需要に取り組んでいる。モノ消費よりコト消費の価値が高まっていることに合わせて、晴れの日向け、例えばお食い初め用の食器を作った。また、販売用にホテルのロゴ入りの食器も作っている。