8年ぶりパシフィコ全館を利用して開催 @ジャパンインターナショナルボートショー

▲一般社団法人日本マリン事業協会の柳弘之会長

規模は3年連続で増加

 日本マリン事業協会(東京都中央区)は3月2~5日、ボートやヨットなど船舶の見本市「ジャパンインターナショナルボートショー」を開催する。会場は横浜市にある横浜ベイサイドマリーナとパシフィコ横浜全館。同イベントがパシフィコ横浜を全館貸し切って開催するのは今回が8年ぶりとなり、会場の面積は昨年開催時の1万6700平方メートルから約2万平方メートルへと拡大することになる。

 今年の展示会の出展者は210社・840小間となっており、前回の193社・758小間を大きく上回った。協会の会長を務めるヤマハ発動機の柳弘之社長は来場者数の目標を6万人としており、前回開催時の4万9500人から大幅に増やす見込みを明らかにしている。

 イベントのテーマを『海・心満たされる時間』とし、若年層や女性などこれまでの来場者層ではなかった新規来場者の集客に注力する。具体的には、3日(金)の開場時間を通常の17時から20時へと延長し、女性の入場料を無料にするなどして、フードコートを充実させた。また、ヨットレーサーの白石康次郎氏やミスワールド受賞者など著名人によるトークショーも開催し、幅広い層が楽しめる企画を催す。


▲前年開催時の会場

 「ジャパンインターナショナルボートショー」の開催規模は3年間拡大を続けている。14年開催時には来場者数3万5400人、出展社数175社だったが、その後は開催ごとにいずれも数値を伸ばしている。

 展示会の規模が拡大することについて、同イベント実行委員会の竹長潤委員長は「3年前に会場側から全館利用できるとの打診があり、その時に全館開催することを決めた。当時から出展者数と来場者数の伸びに手応えがあったので、規模拡大して開催することを決めた」と話している。

新規顧客開拓で市場広がる

 「ジャパンインターナショナルボートショー」が拡大する要因には、マリン事業に関わる国内の市場規模が拡大していることが挙げられる。一般社団法人日本マリン事業協会の調査によると、国内企業におけるマリン事業の出荷金額は2016年で約246億円にのぼり、3年連続で増加している。特にボートや水上オートバイの伸びが顕著で、リーマン・ショック時には一時期150億円を割った過去から大幅に回復している。

 こうした傾向の背景には、景況感だけでなく、マリンレジャーに対する関心層の拡大がある。協会では、これまでマリン事業に関心を持たなかった若年層や女性をターゲットに「ジャパンインターナショナルボートショー」の実施やイベント開催でアピールを続けており、現在では毎年5万人が新規でボート免許を取得している。協会では今後10年でマリン事業への参加者を100万人に増やす計画を立てており、今後も規模拡大を狙う。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材。

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