鍵管理システムに注目集まる @関西 住宅・ビル・施設Week
- 2020/10/15
会期:2020年9月9日(水)~11日(金)
会場:インテックス大阪
主催:リード エグジビション ジャパン株式会社
出展者数:[関西]住宅・ビル・施設Week 116社
[関西]スマートエネルギーWeek:79社
来場者数:1万5793人(3日間合計)
出展者層:住宅、ビル、商業・公共施設など、あらゆる建築物を対象とした建材、住宅設備、工務店支援、ビル管理・運用システム、リノベーション技術、AI(人工知能)・IoT関連技術、不動産テックなど
来場者層:ハウスメーカー、工務店、設計事務所、リフォーム会社、ゼネコン/サブコン、ディベロッパー、卸・問屋、販売工事店、施主、法人ユーザー、自治体、量販店など
あらゆる建築物を対象とした建築総合展の「関西住宅・ビル・施設Week」では、オフィスや駐車場の管理業務を合理化するシステムが来場者の関心を集めた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、設備の需要にも変化が現れた。展示会そのものは来場者減が懸念されたが、予多くの出展企業からは予想よりも来場者数が多く、反応も良好という声が聞かれた。
テレワークで高まった防犯意識
入退室管理システムを提供するフォトシンス(東京都港区)では、スマホやICカードを鍵代わりに使える『Akerun 入退室管理システム』という、オフィスビル向けシステムが関心を集めていた。新型コロナの影響によりテレワークが増加し、管理面と防犯面からオフィスをキーレスに変えるところが増加しているという。「社会がキャッシュレスの流れの時代に、鍵を電子化したいというのは自然な流れだ。キーレスの需要を確認できた」(板倉大樹さん)
映像監視システムメーカーのGeoVision(東京都江東区)では顔認証ソフトウエアを展示し、来場した施工業者や不動産関連企業の関心を集めていた。ネットワークカメラの映像をサーバー側で顔検出・認証を行うもので、オフィスのセキュリティや商業施設の来館者把握などに使われる。「今、オフィスでの顔認証システムのニーズが拡大している。河川の水位変化の調査に使いたいという声もあった」(飴田大樹さん)
会場で、もっとも多くの来場者が集まったのは、顔認証により開閉を管理するスマート宅配ロッカーを展示した大倉(大阪市)だ。1日あたり150人の来場者が集まった。スマートフォンのアプリと連動した自動販売機は非接触のままキャッシュレスで購入できることが評価され、オフィスビルやマンションでの導入が進んでいるという。また、マスクをしたまま検温できる検温機器も注目を集めた。
人手不足解消サービスも人気
事業者向けの業務効率化サービスも来場者の注目が集まった。駐車場管理システムを提供するハッチ・ワーク(東京都港区)は、スマホから最短30分で駐車場の申し込みと契約ができるシステムをアピールし、不動産管理会社や不動産オーナーらが訪れた。月極駐車場の募集から契約手続き、賃料回収までスマホ上で完了することができ、管理業務を最大95%削減する。「駐車場の管理業務は手間がかかる割に収入が少ない。システム手数料は管理台数にかかわらず月額1万円という点に関心を持つ来場者が多かった」(芹澤健さん)
西日本で初出展したロボットソフトウェア開発の弘栄ドリームワークス(山形県山形市)は、レンタルの配管探査ロボット『配管くん』のデモンストレーションを行った。建物の配管内のメンテナンスが必要な部分を探すロボットで、実際に配管工事を行う設備工事会社の関心を集めていた。「この先、設備工事会社はゼネコンの下請けだけではやっていけない。既存の建物のリニューアル工事というマーケットを開拓するのが狙いだ」(稲垣和美さん)