出展者の口コミ、前編はコチラ

一般向けに展示工夫

カメヤマ（大阪市）

　神仏用ロウソクのメーカー。少子高齢化で亡くなる人が増える一方、供養離れでロウソクの消費は下がっており、業界は厳しい。そこで今、力を入れているのがペット関連だ。ロウソクにこだわらず、線香などのアイテムも用意している。

　木曜日の午後と金曜日が法人向けで、土・日曜日は一般向けの認知の場だ。今回が10回目の出展になるが、最近は一般来場者を意識した体験型ブースが増えている。我々も、線香をたいて香りを体感できるように工夫している。一般ユーザーにPRするには、ただ展示物を置くだけでは厳しい。参加できる工夫が必要だ。

海外企業との取引につながったことも

イデシギョー（静岡県富士市）

　ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど紙製品を主に扱う。強みは独自の製法で厚みを持たせているキッチンペーパー。他の展示会に出展したこともあるが、この展示会が最も手応えがある。

　以前に比べて一般来場者を意識したイベントブースが増えた。特に大手は楽しい企画をいろいろ用意している。写真を撮るためのスペースを設けるなど、インスタ映えを意識したブースも目立つ。一般来場者の多くは試供品目当て。ブースを見てもらいたいが、なかなかそうはならない。

　一昨年あたりから中国や台湾など海外の来場者が増えている。実際にこの展示会を通じて海外企業との取引につながったこともある。

和柄の商品で外国人来場者にアピール

五洲薬品（富山県富山市）

　入浴剤メーカー。入浴剤は炭酸系がトレンド。炭酸は血流が良くなり、美肌効果もある。海外からの来場者には和柄のパッケージの入浴剤が人気だ。基本的に国内向けと中身は一緒だが、浮世絵のデザインなどパッケージを替えて外国人に訴求している。海外の方は和風のものに興味を示す人が多い。

　中国や台湾の富裕層の間では、自宅にバスタブを置くことがステータスになっている。中流層以下はシャワーが基本のため、入浴剤は足湯にも効果的だと伝えている。東南アジアでは足湯の文化が浸透しており、入浴剤提案している。

高付加価値マスクを提案

横井定（名古屋市）

　マスクメーカー。金曜の商談はもちろん、土・日に来場するエンドユーザーに商品を見てもらうことも大事。サンプルをたくさん配る予定だ。来場者は小売店のバイヤーや問屋が多い。本音を言えば、商談日がもう1日くらいあるとよい。

　メガネをかける人のために設計したマスクをメインに出展した。独自の立体形状で鼻の上部を覆って密着するため、メガネを曇らす息漏れを防ぎ、曇りにくい。着け心地のいいワンランク上の製品という位置づけだ。

　日用雑貨メーカーは、こうした高付加価値商材の開発に力を注いでいる。汎用品に比べて、ちょっと高価で付加価値の付いた商品に潜在ニーズがある。