コロナ下で医療機関関係者の姿が少なかった[口コミ]@国際モダンホスピタルショウ 前編

展示会名:第48回 国際モダンホスピタルショウ 2021
会期:2021年7月28日(水)・29日(木)
オンライン会期:2021年6月21日(月)〜8月31日(火)
会場:パシフィコ横浜 展示ホールC・D
主催:(一社)日本病院会、(一社)日本経営協会
出展者数:150社
来場者数:1万55人

 医療や福祉業界の展示会「国際モダンホスピタルショウ」では、出展者の7割が『医療情報システム』の分野で出展し、業務効率化を推進するためのシステムや、遠隔で操作する機器に注目が集まった。新型コロナウイルスの影響で、2年ぶりの開催となったが、例年来場者の多くを占めるクリニックや病院といった医療関係者や学生の来場が大幅に減少した。初となるオンライン展示会は、6月21日(月)〜8月31日(火)に開催した。


目的を持つ来場者が多い

ナカバヤシ(東京都板橋区)

 文具類の製造販売ノベルティ製作、コールセンター代行や図書館ソリューションといったBPO(ビジネスプロセスソリューション)事業を行っており、この展示会には5回以上出展している。ブースには病院関連、医療ディーラー、あとはメーカーなどがバランスよく訪れた。来場者数自体は体感で例年の半分くらいと少ないが、率直な手応えは、出展してよかった。目的を持って来場する人が多く、実のある話もできたし、ビジネスにはつながりそうだ。来場者の需要としては、建て替えや移転の計画があって、それに応じて新たな病院の備品を探しているという雰囲気だ。新型コロナや働き方改革の影響で、新たな環境づくりを考えている病院やクリニックが増えているのかもしれない。

 コロナ下で現場に行かれなくなったので、新たにダイレクトメールでの営業を始めたが、なかなか成果が出ない。この展示会のオンラインにも出展しているが、今のところは芳しくない。オンラインは8月末まで期間があるので、リアル会期後に期待している。


来場者は例年の半分以下

ミウラ(広島市)

 システム開発などをしており、ここ数年出展するのはこの展示会のみで、4回目だ。例年だと、病院の現場の人も多く訪れるが、コロナ下のせいか例年の半分以下と極端に少なく、手応えとしてはかなり厳しい。来場者自体も少なく、メーカーが目立つ。メーカーや同業者だと情報交換や逆営業しかない。初日と2日目の午後までで交換した名刺は、20枚ほどだ。来場者の需要は、感染症対策と業務の効率化だ。

 今回はオンライン展示会にも出展しているが、そちらのブースは1カ月間で北海道から沖縄まで医療機関に携わる約60人がのぞいてくれた。来場者の質は分からないが、リアルの方より全然多いので、反応がいいことを期待している。メールやZoomでアプローチしていくつもりだ。


来場者は少ないが、じかに出会える場は貴重

トプコンメディカルジャパン(東京都板橋区)

 眼科機器関連の製品やサービスを販売しており、この展示会には10回以上出展する。今は高齢化社会で加齢とともにさまざまな病気が出てくるので、未病対策や予防のための検査といったヘルスケア分野に注力している。今回は新型コロナの影響で、ターゲットである病院従事者、例えば検査の実務医師や経営に携わる人、医療情報関係の取り扱いをしている人、医療施設の事務方といった医療現場で働く人の来場がほとんどなかった。目立つのはメーカーやディーラーだが、例年だと現場の人が多い展示会なので残念だ。昨年は中止だったが、一昨年は盛況だった。今回の手応えは、体感で一昨年の4分の1くらいだ。今後に期待する。今は何かとオンラインでのやり取りが増えているが、じかにお客さんと触れ合える場は、やはり貴重だ。

 コロナ下になってから、現場の要望を踏まえて遠隔で操作する非接触の機器の開発に取り組み始めた。訪問営業は難しくなっているが、先方が問題なければできるだけ直接訪れるようにしている。実際に機器を見てもらわないと理解しづらいので、オンライン展示会にも出展していない。


病院関係者の来場が少ない

フォーク(東京都千代田区)

 ユニフォームを企画製造、販売しており、この展示会には5回以上している。現場では、着脱しやすいユニフォームが好まれている。肩にジップが付いていているものが売れ筋だ。ターゲットは、看護部の看護部長といったユニフォーム関係の決定権者だが、この属性はほとんど来場していない。そもそも病院関係者が少ない。病院系の名札をしている人は、しいて言えばシステムや経理部門の人が目立つ。あとは素材のメーカーやディーラーが中心にブース来場した。今医療現場の最前線で働く人は、ワクチン接種など新型コロナ関連の対応に追われて忙しい上に、そもそも展示会のように大勢人が集まるというリスクの高い場所にわざわざ来ないのだろう。手応えはない。来場者数は初日で5000人にも満たないだろう。このような状況を想定して、ブース装飾にも極力お金をかけずに出展したが、費用対効果は疑問だ。

 コロナ下では、案内メールやマーケティングといったインサイドセールスとウェブ通販に力を入れており、徐々にではあるが成果は出ている。

出展者の口コミ、続きはコチラ

関連記事

新着記事

  1. 2022-3-22

    バーチャルオフィスの利用急増 oVice、提供開始から1年半で利用数2000社に

  2. 2022-3-18

    第43回 2年ぶりの日本への帰国 厳しい検疫を体験【今日の中国】

  3. 2022-3-8

    展示会からウェビナー営業に切り替え コストダウン・二次利用可で「費用対効果高い」【リード獲得100本連載】A・R・P(神奈川県秦野市)

  4. 2022-3-3

    DMM.com、2022年度も約60業種のオンライン展示会を開催【オンライン展示会】

  5. 2022-3-1

    認知向上のため新聞に広告出稿、DMMオンライン展示会では93社にリーチ【リード獲得100本連載】 画屋(大阪府豊中市)

  6. 2022-2-17

    オンライン営業が一般化 ウェビナーやウェブ広告からリードを獲得 @関西 総務・人事・経理Week

ページ上部へ戻る