コスト削減や人手不足解消を目指した店舗運営やキャッシュレス決済に関心[口コミ]@JAPAN SHOP(NIKKEI MESSE 街づくり・店づくり総合展内) 前編
- 2021/5/22
- NIKKEI MESSE(街づくり・店づくり総合展), 建築・設備・建材, 日本経済新聞社, 東京ビッグサイト(東京国際展示場), 流通・EC・店舗
会期:2021年3月9日(火)〜12日(金)
会場:東京ビッグサイト 西・南展示棟
主催:日本経済新聞社
出展者数・小間数:624社・1639小間
出展者層:空間デザイン・ディスプレイ、インテリア製品・素材、装飾材、店舗什器・設備・照明器具システム、店舗用建材、サイン・看板、グラフィックス製作機器・資材、店舗POP・販促広告ツール、音響映像機器・システム
来場者層:流通・小売関係者、店舗デザイナー・プランナー、オフィス・施設・店舗設計者、建築・建設業関係者、外食・サービス業者
同時開催:第27回 建築・建材展、第37回 リテールテックJAPAN、第29回 SECURITY SHOW、第16回 ライティング・フェア、第37回 フランチャイズ・ショー
街づくりや店舗づくりに関する技術や製品が集まる展示会「NIKKEI MESSE 街づくり・店づくり総合展」には、小売、建築、医療、福祉、エステ業界の関係者が来場した。空間デザイン・ディスプレイ、インテリア製品・素材、店舗什器・設備・照明器具システム、店舗用建材などが出展。デジタル技術を活用した店舗オペレーションや最先端のキャッシュレス決済、無人店舗用のセルフレジなどが展示され、来場者の関心を集めた。また手すりやパネルなどの展示には、デザイン性を求める来場者が多かった。
ターゲット層の来場はあるが、手応え薄く
ニイヌマ(宮城県石巻市)
LED照明メーカーで、この展示会への出展は6回目だ。ターゲットは工場や施設の購買担当者や、そこに商品を卸している電材商社などだ。実際、ターゲット通りの人が足を止めてくれている。工場関係者、ビルなどの物件の施主、LEDを扱う販売店、メーカーなど幅広い層が来場した。属性は例年通りで、来場者は多少減ったという感じだ。我が社はLED照明の中でも特殊環境品を納品している。特に今回は、限定的あるいは特殊な環境で使用する照明など、より狭いところに需要があるように感じた。
来場者が減った以上に、手応えが薄く、名刺交換した枚数は例年の4分の1ほどだ。会場内はにぎわっているように見えるが、意外と出展者が会場を回っているケースも多い。新型コロナウイルスの影響が大きい現状では、出展はリスクでしかないと感じる。この展示会のオンラインには、オンライン専用の常駐スタッフを用意しなければならないというので、リソースを割けず、出展しなかった。
例年通りの集客で、まずまずの手応え
ビニフレーム工業(富山県高岡市)
手すりメーカーでこの展示会に出展するのは5回目だ。例年に比べると来場者は減っているが、ターゲットである建築事務所やデザイナー、デベロッパーがブースを訪れる。案内を送った取引先も来てくれた。
我が社の手すりはほとんど住宅向けだが、今後は商業施設などにも展開したいと考え、この展示会でアピールしている。アルミに奇抜なデザインのフィルムを貼った製品に興味を抱く来場者が多く、特にミラーフィルムが関心を集めた。また、新型コロナの影響で、抗菌の面からアルミよりも樹脂製品の需要が伸びている。来場者の要望はいいものを安くで、コスト面についての質問が多い。例年通りの集客で、まずまずの手応え。名刺交換は1日100枚ほどで、これも例年と同じだ。
見積依頼もあり出展の価値感じる
ヒロテック(東京都葛飾区)
主にゴムの床材を展示した。フィットネスクラブやトレーニングジムなどで採用されている。ブースには、ターゲットである建築デザイナーや設計関連の人が訪れた。例年よりもゼネコン関係者は少ない。商業施設やスポーツ施設以外に、戸建てでこの床材を使いたいという声ももらった。特に今はホームジムがはやっており、一軒家でもトレーニングルームをつくるケースが増えている。
例年と比べると、新型コロナウイルスの影響で出展者、来場者ともに少ない。しかし、緊急事態宣言が解除されると思ったら延長されてしまい、ほとんど来場者がいないと思っていた。ブースには予想以上の来場者があり、出展の価値を感じている。見積依頼も数件あり、手応えがある。名刺交換枚数も1日50枚ほどで例年並みだ。この中には、売り込みなどのものは含まれていない。純粋に当社に興味を持ってくれた人だ。
初出展ながら手応え十分
SGpayments(東京都千代田区)
中国製のセルフレジシステムを提供しており、この展示会には初出展で、無人店舗用のセルフレジを紹介した。カメラと重量で商品を特定し、セルフで会計を済ませることができるもので、決済サービスの会社と共同での出展だ。現状のセルフレジは1つ1つの商品をバーコードで読み取る必要があるが、我が社のシステムは画像で認識し、その必要がないため、来場者はその点に最も関心を示した。
ブースにはスーパーの担当者やコンビニ経営者らが訪れ、また情報収集に来ている同業他社の姿も目立った。海外来場者からは「このままアメリカで使いたい」と言われた。また酒類は販売できるか、年齢確認はどうするのかといった具体的な質問も寄せられた。今後運転免許証を読み取るようなシステムの開発で対応したい。防犯の面を気にする人も多いが、監視カメラとセキュリティゲートで抑制する。万引きが100%防げるわけではないが、人件費を削減できることを考えると、総合的にはメリットが出るはずだ。
名刺交換したのは、1日100枚ほどで、手応えは十分だ。日本ではさまざまな規制があり、導入されているのは、まだ大阪の天神橋の1店舗だけだが、今回の出会いをもとに、徐々に広げていきたいと考えている。
新たなBtoB市場の開拓は難しいと感じた
朝日電器(大阪府大東市)
展示会は部署ごとに出展しており、会社全体では年に5回ほど出展している。今回は配線器具やAVアクセサリー、照明器具、防犯用品などを紹介した。ターゲットは商業施設や大手卸売、商社などで、新たなBtoB市場を開拓したいと考えて出展した。新型コロナの影響で、非接触というワードが市場に響き、非接触の多目的灯の売上は伸びている。
ブースには主に商社やメーカー、街の電材業者も訪れた。しかし、来場者自体が少ないこともあり、新しい市場を開拓することは難しいと感じた。名刺交換枚数は1日20~30枚と例年の半分で、他の展示会と比較しても少なく、手応えは厳しい。