販促・マーケティングに関わる商材を集めた「JapanマーケティングWeek」には、営業、マーケティング、コンテンツ制作、広告、人材派遣、クラウドサービスなどが出展。大手企業の関係者は少なく、中小企業や個人らが多く来場した。クリエイター、メディア、レジャー、施設、通信、製造、小売、食品など、その業界も幅広い。インサイドセールスの強化、オンラインプロモーションを始めたいという需要が多く、自社でノウハウを持たない農業・漁業や製造業、建設業が関心を寄せていた。従来は5万〜6万人が来場するが、緊急事態宣言の発令で1万人台に留まった。その一方で、出展者からは来場者の数は減ったが、その質は上がったという声が聞かれた。

具体的な話に進めそうな割合は、今まで通り

ジャストシステム（東京都新宿区）

　ソフトウエアを企画開発、営業しており、この展示会には10回ほど出展する。テレワークが増えることで、営業情報の共有に課題を抱える人が増えた。特定の業種というよりも、クラウドで情報を一元管理したいという来場者が多い。来場者数は少ないが、具体的な話に進めそうな割合は、今までと大差ないと思う。

　コロナ下では、ウェビナーを中心に展開した。営業活動はウェブ商談になっているが、顧客側がウェブ商談に抵抗がなくなってきているのを感じる。リードの獲得自体はイベントを利用しないと落ち込んでいるが、ウェビナーが最も効率がいいと感じているので、今後も進めたい。

同業他社から連携の話があった

インターパーク（札幌市）

　クラウドサービスやウェブシステムを開発しており、この展示会への出展は7回目だ。名刺管理と見込み客を育成するクラウドサービスを紹介した。関心を寄せた業種はさまざまだが、同業他社からサービス連携の話があったのは意外だった。来場者数は想定よりも少ないが、質は上がっているようだ。

　コロナ下ではインサイドセールスに特化した。休眠顧客の発掘を主にし、リード獲得のためにウェビナーも開催、1月にはウェビナーから1件成約した。

まだまだ少ないが、出展者も来場者も戻ってきている

ビジネスコンサルタント（東京都千代田区）

　人材育成や組織開発などの業務を展開しており、この展示会へは3回目の出展だ。営業人材の教育をオンラインで実現するeラーニングが来場者の関心を集めた。自社商品の説明などもオンラインでしなくてはならないコロナ下で、オンライン営業支援に対して一定の興味を引かれるようで、ブース来場者の業種はさまざまだ。

　直近の他の展示会に比べると、出展者も来場者もともに戻ってきている。まだまだ少ないが、想定よりも好感触で手応えがある。

後日の打ち合わせ件数は100件以上

アイドマ・ホールディングス（東京都豊島区）

　営業支援、業務支援、経営支援を展開している。この展示会には第1回目の営業支援EXPOから継続して出展中だ。今回は成約の可能性で考えた場合、手応えはいい。後日の打ち合わせ件数だけで100件を超えている。

　来場者からは、ツールは導入したが営業がうまくいかないという相談が多い。営業活動の実行面まで支援できるので、特に経営者層に響くようだ。今もっとも重要と言えるインサイドセールスを支援できるのが強みで、特に1次・2次産業、製造や食品業界からの引き合いが多い。好調な物流業界には、今のうちに営業の仕組みを整えたいという背景があるようだ。

1日あたり商談50件で3件は契約につながる

point（ポイント・大阪府箕面市）

　外貨両替機事業を展開しており、月一で展示会に出展しているが、この展示会には初めて出展した。新型コロナ下であることを考えると、来場者数は想定よりも多い。外貨両替機は来場者にとっては畑違いの商材と言えるが、契約にもつながっている。商談は1日に50件ほどで、そのうち3件は契約につながっている。

　商材的に、顧客は業種ではくくれない。初期投資に1000万円が必要なため、個人であれば普段から株式や不動産投資などを行う人が多い。インバウンド需要あっての商材なので、コロナ下で顧客が苦しむことが多かったが、我が社は着実に伸びている。オンライン商談も進めているが、リアル展示会にリード獲得の価値を一番感じる。

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