リアル展示会への出展メリットを口にする出展者多い[口コミ]@TOKYO PACK(東京国際包装展)前編

展示会名:TOKYO PACK 2021(東京国際包装展)
会期:2021年2月24日(水)〜26日(金)
主催者:(公社)日本包装技術協会
会場:東京ビッグサイト 西1〜4、南1〜2
出展者数:267社
来場者数:1万9836人

 包装業界の展示会「TOKYO PACK」には、包装資材・容器・機械、印刷・包材加工機械、食品・衣料品・クリーン関連機材、検査・計測・環境関連機材、包装デザイン&サービスなどが出展した。食品や化学メーカー、包装資材、物流、印刷、商社などが、感染症対策や機械化・自動化に関する商材を探しに来場した。デモ機を設置するブースが目立ち、AIサービス、飲用フィルター、使い捨て製品に関心を寄せる人が多かった。例年より来場者が少ないが、ていねいに接客できた、出展者同士で代理店契約を結んだという話が聞かれた。


名刺交換は例年の3割だが手応えあり

ムラコシ(静岡県袋井市)

 集塵機メーカーで、この展示会には3~4回出展している。業種を絞らず、年間9~10の展示会に出展している。今回は小型サイクロン式集塵機のデモ機を展示した。ブースには工場の衛生管理や商品の品質管理を目的とする、集塵に課題を抱える製造業全般が訪れた。ブース来場者数は例年の3割ほどで、名刺交換も100枚未満だが、集塵機メーカーは我が社以外出展していないので注目度は高く、名刺交換した半分以上とは具体的な話に発展するだろう。逆営業しても嫌がられない商材で、出展者もターゲットになりうる。代理店契約し、自社製品と抱き合わせ販売してほしい。

 近年お茶、味噌、薬などの粉末が小さくなっており、細かい粒子の製品を製造する企業からの引き合いが増えた。コロナ下でも食品系や製造系は稼働している。企業の方針で展示会に来場できない場合も多く、来場者は少なく、直接の打ち合わせも減っているが、リアル展示会の効果は大きいと感じる。


来場者の2割ほどと具体的な話につながる予感

山崎産業(千葉県佐倉市)

 産業用プリンターやマーキング機器を取り扱っており、コンベアに取り付ける産業用インクジェットのデモ機を展示した。毎年出展しているが、来場者は例年よりかなり少ない。情報収集が目的の来場者が多いと感じる。ブースには、食品や包装資材、物流関連の現場担当者や役員らが訪れる。地方からの来場者は少ない。3日間で240人と名刺交換し、約2割と具体的な話につながりそうだ。

 来場者の需要はコストを下げる商材で、前回出展時に比べると、商品管理用のQRコードやバーコード印字対応への需要が増えたと感じる。まだ賞味期限などのラベルを手作業で貼っている現場は多く、1枚あたりラベル代とインク代1〜5円に加えて、人件費と時間がかかる。流れてくるダンボールに直接印字できる産業用インクジェットなら、1~2円ですむため関心を集めた。

 コロナ下で受注は減少、新規問い合わせも減っている。いくつかオンライン展示会に出てみたが、反応はなくリードも取れなかった。自社のYoutubeの方がまだ反応がある。オンライン商談会にも対応している。オンラインは展示会よりも自社でする方がいいと思う。やはり直接会って伝えられる展示会はいい。


来場者数は例年の半分以下

山中産業(京都市)

 飲用フィルターやラッピング資材を取り扱っており、この展示会には2003年から継続出展している。今回は生分解性飲用フィルターを展示した。前回出展時よりも注目されており、展示パネルもよく読まれている。コストが高くても、企業としてSDGsに取り組まなければならない時代で、環境問題への取り組みが一般的になってきている。

 ブースには飲料系や化学メーカーの担当者や決裁権者が来場した。ブース設営の逆営業も多かった。外資の来場は1組、おそらく日本在住だろう。来場者数は例年の半分以下。展示会は新規顧客獲得よりも、既存顧客とのあいさつの場と考えている。会話から新規案件に発展することもある。


名刺交換した10社のうち、5社は好感触

工藤鉄工所(埼玉県川口市)

 印刷や製本関連の機器を製造しており、この展示会に出展するのは2回目だ。今回は、除電機能付きの紙積みそろえ機のデモ機を紹介した。工場のラインに取り付けられる。印刷製本の工場向けの機械だが、紙媒体は業界が衰退しているので、フィルム・包装関連にも需要を見つけたいと思い、展示した。ブースには静電気に困っている製造現場の担当者らが来場した。10社と名刺交換、そのうち5社とは具体的な話になりそうだ。

 通常、現場での除電は手作業で行うが、機械でできるようにしたいという要望がある。ラインに取り付けて、駄菓子のビニールの除電に使いたいという声があった。来場者だけでなく、出展者もターゲットになる。ブースに来てくれた出展者もいるので、今後につなげていきたい。展示会では機器を直接見られるので、自社のどこに設置するのかイメージしやすい。

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