脱プラを目指した自然素材に関心が集まる @CITE JAPAN(化粧品産業技術展)

展示会名:第10回 CITE JAPAN 2021(化粧品産業技術展)
会期:2021年5月19日(水)~5月21日(金)
会場:パシフィコ横浜 展示ホール・アネックスホール・ノース
主催:日本化粧品原料協会連合会
出展者数:303社
来場者数:2万1239人
出展者層:化粧品原料、容器・包材、化粧用具、香料、製造装置・測定装置、受託製造・分析・試験、業界誌紙
来場者層:化粧品、化粧品原料、容器、包材、化粧用具、香料、製造装置・測定装置、受託製造・分析・試験、化粧品業界関係者

▲2003年から開催される化粧品業界の専門展示会

 隔年で開催され、化粧品の素材や技術が集まる展示会「CITE JAPAN」には、化粧品メーカーの商品開発、製造、販売の担当者、商社が訪れた。天然由来やマイクロプラスチックなどの環境問題に対応した、自然分解できる原料が注目を集めた。新型コロナウイルスの影響でメイクや日焼け止めの需要が減少し、来場者は前回の半数だった。

 バイオマスや生分解性ができるプラスチック容器を展示した柴田合成(群馬県甘楽郡)には、化粧品メーカーの商品開発や容器を手配する担当者が来場した。類似品がないため、環境に意識を向ける企業から注目を集めた。「従来は自動車が中心だったが、2年前に化粧品業界に参入した。1日100人と名刺交換ができた」(涌田圭さん)

▲化学系展示会を中心に出展してきた大日精化工業(東京都中央区)は今回が「CITE JAPAN」初出展

 マイクロプラスチックの代替原料を展示した大日精化工業(東京都中央区)には、化粧品メーカーの商品開発、商社が集まった。海洋や土壌を汚染をしない物質として、セルロースを用いた新素材に関心を寄せる人が多かった。「環境に配慮する流れはヨーロッパから始まる。日本でも取り組む企業が増えており、一定の需要がある」(米澤正人さん)

 香料メーカーの山本香料(大阪市)には、流行の香りを求めて、化粧品の製造販売を手がける企業が訪れた。数年前は無香料が好まれたが、近年は香りのする化粧品が人気だ。意外な需要として、自然界に存在するオイルを、人工的に作った香りで再現してほしいという声があった。「新型コロナの影響で、アロマキャンドルやマスクに香りをつけるシールの需要が伸びた」(東田淳さん)

▲洗浄機器や洗浄剤を扱うクレオ(東京都中央区)

 工場の洗浄機器を展示したクレオ(東京都中央区)には、化粧品製造や器具洗浄の関係者が来場した。化粧品工場の機器は、洗浄が難しいため手洗いが主流だが、人手不足のために機械で洗浄を自動化したいという需要があった。「名刺交換は想定より少なく、1日30~40社だった。実際に機械を操作することで、購入につなげたい」(蓑津忠臣さん)

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