付加価値を高める食材、業務効率化を進める商材に集まる関心[口コミ]@シーフードショー大阪 前編

展示会名:第18回 シーフードショー大阪
会期:2021年3月17日(水)・18日(木)
会場:ATCホール
主催:(一社)大日本水産会
運営:エグジビション テクノロジーズ
出展者数:221社

 水産関連の展示会「シーフードショー大阪」には、新商品、付加価値を高める商材、業務効率化を進めるシステムなどが展示された。スーパー、小売店や卸のバイヤー、飲食店のメニュー開発担当者、通販、メーカーなどが来場し、希少価値のある食材、手軽に提供できる加工品のほか、省人化を目指す機器に関心を寄せていた。多くの出展者から「例年より来場者が減った」との声がある一方、「良い反応で商売につながる」と手応えを感じたという初出展企業の声も聞かれた。


少ないながらも目的意識の明確な来場者が多い

TAMURA(東京都千代田区)

 農業用資材や水処理装置・機械を製造、販売しており、「シーフードショー」は大阪も東京も数回出展している。今回は活水化装置を紹介した。水道管に直接つなぎ、水や海水をマイナス電荷が豊富な状態にすることで、鮮度保持効果がある水にする。魚の鮮度を保つことで、価値も上がる。大腸菌やレジオネラ菌も抑制することが認められ、漁協で採用されている。来場者からは価格についての問い合わせが多かった。カキ業界でヒットした『イオンワイヤー』もアピールした。遠赤外線効果でプランクトンが豊富になり、収穫量がアップするなど養殖物の生育を促すものだ。

 ブース来場者は例年よりも少ないが、目的意識がはっきりとした人が多く、商品をアピールしやすかった。食品加工業者、レストランなどの外食産業のほか、漁業関係者らが1日に100人ほどが訪れ、5人で対応した。


来場者は例年の3分の2ほどだが熱心な人多い

ほやほや学会(宮城県石巻市)

 東北の海産物、ホヤの認知向上と販路拡大をめざすネットワークで、この展示会は東京も大阪も4年連続で出展している。来場者は例年より少なく、3分の2ほどだろうか。しかしその分、落ち着いて一人一人と話ができた。来場者は熱心な人が多いようだ。

 まずは食べてもらうことなので、試食してもらう。関西では食べたことのない人も多く、PRは必要だ。興味をもってくれた飲食店などには、ネットワークでつながっている取引先を案内する。


来場者が少なく驚いた

オカムラ食品工業(青森県青森市)

 水産加工品の製造、販売で、ノルウェーやチリから原料を買付け、ミャンマーにある自社工場やベトナムの協力工場で加工し、日本で販売している。今回はノルウェーやチリのサーモンとサバを展示した。サバは焼成品だ。サーモンは、おもに業務用として回転寿司店などで使用されている。

 この展示会は東京で3回出展していて、大阪は初めて出展した。来場者が少なく、驚いている。新型コロナ下での営業はメッセンジャーやZoomなどオンラインで進めている。


ブース来場者は2日間で50人ほど

キラックス(名古屋市)

 包装資材と機械の総合商社で、この7~8年、この展示会には毎回出展している。今回は各メーカーの担当者とともに、充填、シュリンク包装、帯かけパッケージとトータルで包装機械を展示した。『省人省力化』をテーマに、加工現場の人手不足を解消するものだ。カナダ製の充填機では、塩辛や珍味、タレ漬けした魚介の加工品など液体・固体用含めて50種類以上のタイプを1回に最大2.7キロの充填できる。また、瓶詰後に未開封の証となる、キャップシールをつけて熱収縮させるシュリンク包装機器やマルチ幅で帯かけができる自動帯封機も展示した。

 展示会では来場者に実機を直接見てもらうことができる。カタログを渡し、この後、デモ、テストとビジネスにつなげていく。ブースへの来場者数は、例年の約半分で、2日間で50人ほどだ。昨年は隣で「アグリフードEXPO」が同時開催され、その来場者が流れてきたというのもある。

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