併設のオンライン来場・商談サービスが盛況[口コミ]@ネプコン ジャパン 前編
- 2021/3/5
会期:2021年1月15日(金)~17日(日)
会場:東京ビッグサイト
主催:リード エグジビション ジャパン
出展者数:約110社
来場者数:7978人
電子部品・実装関連の展示会「ネプコン ジャパン」には、実装・検査機器や半導体パッケージ技術、電子部品・材料、プリント配線板、微細加工技術、LED・半導体レーザなどが出展した。電子部品、半導体、自動車などのメーカーや物流、商社が訪れ、省人化や作業時間の短縮につながる商材、また環境に配慮した商材などに関心を寄せていた。緊急事態宣言下での開催となり、来場者数が大幅に減少したため、不満を口にする出展者が多かった。一方、併設されたオンライン来場・商談サービスでは、リアルな展示会並みの集客が得られたとの反応もあった。
取引のなかった業界と知り合えた
NSC(大阪府豊中市)
独自のケミカル研磨技術によるガラス・金属の微細表面精密処理などを行う。展示会には単発でしか出たことがなかったが、新しい独自技術がうまく市場にアピールできていないと感じ、この展示会に初出展した。ビジネスチャンスはどこにあるか分からないので、今回はターゲットを絞らずさまざまな業界の人と出会いたいと考えた。
狙い通り、普段取引のない業界の人と知り合うことができた。来場者が少ないため、じっくり話すことができ、取引できそうな業界もあった。全体的にはメーカーが少なく、商社が多い。非接触の技術に需要があることが分かった。今回我が社の技術が業界でもまだ認知されていないこともよく分かったし、訴求することができたと思う。名刺交換は1日30~40枚で今後つなげていきたい。
手応えゼロで、運営に対する不満しかない
デルファイレーザージャパン(東京都大田区)
レーザー加工機メーカーで、この展示会に出展するのは10回目だ。今回は手応えがなく、不満しかない。新型コロナウイルスの影響で来場者が少ないのは仕方がないが、運営がひどい。例えばブースには必ず1人を常駐させるということで「人を出せなければ1日5万円で人を派遣する」と言われたが、大手企業のブースには無人のところもあり、不公平感がある。
この展示会のメリットは集客力と、複数のカテゴリーを同時開催することで、新たな出会いを創出する点だ。しかし、あまりにもかけ離れた業界をミックスしても、来場者層が全く異なるのでビジネスにつながらない。新型コロナの影響下でオンラインやバーチャルの展示会も開催されているが、カテゴライズされており異業種がミックスされることがないため、意外な出会いもない。また、オンラインに慣れない参加者の場合、コミュニケーションを図りにくい。リアルの展示会は来場者とじかに会話できるのがメリットだ。
ターゲット層の来場なく手応えもなし
川島製作所(川崎市)
自動車や通信、医療に用いられる精密部品やコネクタを製造しており、出展は6回目だ。業界としては、より微細な加工が求められている。個人経営や小規模な製造業の来場はあるが、我が社のターゲットとなる大手・中堅メーカーの設計担当者はおらず、手応えはない。出展のキャンセルも考えたが、4カ月前に申し出なければ全額のキャンセル料がかかるため、仕方なく出展した。緊急事態宣言下でもあり、ある程度は覚悟していたが、ここまでひどいとは想定外だ。
名刺交換枚数は前回の10分の1ほど。来場者からの質問や問い合わせは具体性のないものが多く、ただあいさつをしただけといった感じだ。今回は手応えはまるでない。
新規客がいない
マルコム(東京都渋谷区)
センサーと画像処理システムを応用したDNA関連機器やLED生産システムなどを開発、製造、販売する。「ネプコンジャパン」には30回以上出展しており、海外の「ネプコン」やラスベガスでの展示会にも出展している。 大きな市場である自動車業界がガソリン車からEV車に移行する中で、何かビジネスチャンスをつかめないかと、特にはんだによる実装関連をターゲットに探したかったが、今回の来場者数は体感で昨年の100分の1だろう。来場しているのは、ほぼ同業者か代理店だ。例年だとユーザーが新製品を探しに訪れていたが、今回はほとんどない。情報交換の場という感じで、新規客は見込めず、手応えはほとんどない。