ワクチンパスポートのシステム開発を目指す @イギリス・ロンドン【3月3日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/3/4
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イギリス政府は、オフィスへの出勤や企業活動、海外旅行の早期再開を目指して、ワクチン接種を受けたことを証明する『ワクチンパスポート』のシステム開発を進める。45万ポンド(約6700万円)の予算を確保し、8社に開発を依頼した。うち1社は、3月中に稼働できる体制を整えている。
国内では、水際対策の甘さが問題となっている。渡航制限リスト以外の国からの渡航者は、自宅で自己隔離の期間を過ごすことができる一方、2日目と8日目にPCR検査を実施する必要がある。空港で検査キットの購入を求められるが、期日までに届かない事態となっているそうだ。検査をしない場合は、最高2000ポンド(約30万円)の罰金となるため、心配する人が後を絶たないという。
3月2日の新規感染者数は6391人、死者数は343人と減少傾向だ。そのため、イングランドでは、学校や学童保育、クラブ活動が8日から開始される。開始に伴い、PCR検査を自宅と学校でそれぞれ1回ずつ、毎週実施することが決まった。クラス内では、マスクを着用し、社会的距離を確保する必要がある。
イギリスの失業率は5.1%に増加した。大手デパートの閉鎖が相次いでいることも、原因の1つに挙げられる。そのような状況ではあるが、ロンドンでは10月から二酸化炭素の排出を規制する「超低排出ゾーン(ULEZ)」の適用が始まる。2016年以前に製造されたディーゼル車、06年以前のガソリン車はを同エリアで運転すると、1日あたり12ポンド(約1800円)の支払い義務が生じる。自動車に代わって公共の交通機関や自転車の利用を促す施策を検討している。自転車や電気スクーターといった、環境に配慮した交通手段の購入費用として、最大3000ポンド(約43万円)を支給する。今春から2年間、人口8番目の都市コベントリーでテスト施行される予定だ。