出展者の口コミ、前編はこちら

最低ロットと需要のずれを知ることができた

アイグッズ（東京都港区）

　ノベルティなどオリジナルグッズを製造しており、今回が初出展だ。新型コロナ関連グッズであれば、需要もあると予想して出展した。マスクや飛沫防止のパーテーションなど、新型コロナ感染対策製品を主に展示した。来場者は病院や介護施設に商品を納品する問屋の関係者がほとんどだ。今は本当にさまざまな業界からの問い合わせがある。一般の中小企業、大手の自動車メーカーや警察署などからも問い合わせがあった。コロナ感染対策グッズはどこからも求められている。

　今回はターゲットと来場者の需要が多少ずれていた感がある。我が社の場合、ある程度の最低ロットが必要になり、小ロットでの対応が難しい。小規模の病院やクリニックの関係者も多く来場したが、数量がネックになることも多かった。

狙ったターゲット層が多数来場

SANKEIプランニング（東京都北区）

　広告代理店業などを展開している。2週間前に小間に空きがあると連絡があり、急遽初出展した。壁に貼った幕も急ピッチで用意した。来場したのは医療機関、薬局、介護施設の担当者が中心。商社の関係者の姿もあった。狙い通りのターゲットが来場している。3日で500人ほどと名刺交換ができた。出展してよかった。

　来場者が関心を示したのは、体温測定器と非接触のディスペンサーが一緒になったもの。クリニックや飲食店でも、これ1台あれば新型コロナ対策は人員を割かずに完結できる。

省力化につながるとろみサーバーに関心集まる

アペックス（東京都千代田区）

　飲料の自動販売機による中身商品の販売・カフェサーバー事業を展開している。出展は3回目になる。特に医療・介護現場の製品PRに力を入れており、今回は働き方改革につながる、とろみ自動調理器を主に展示した。実際、とろみのある飲料を試飲してもらい、関心を持ってくれた病院関係者や介護事業者、代理店は多かった。

　一番関心が集まったのは、自動でとろみをつけられる『とろみサーバー』。これは全く市場にない、世界初の製品だ。介護や医療現場では、摂食嚥下患者用にお茶などにとろみをつけて提供するが、従来はスタッフが手でかき回して作っていた。それを自動化することにより、省人化につなげるのが狙いだ。

　250人ほどと名刺交換ができた。予想よりも手応えを感じている。今回の来場者は大変熱心に話を聞いてくれた印象だ。業界のイベントがことごとく中止になったので、この展示会のために福岡や大阪など、遠方からの訪れた来場の姿もあった。やはりどんな状況においても、新しい製品やサービスを自分の目で見たいという人は想像以上に多い。

コロナ禍でも名刺交換数は昨年と同じ

協栄産業（東京都渋谷区）

　システム開発を行っている。今回で2回目の出展だ。ブース来場者は介護施設や医療施設の関係者、またシステム関連企業の関係者の姿もあった。ターゲットは病院のドクターで、最も関心が高かったのは見守りシステム。センサーによって、任意の場所を通過すると知らせが届く仕組みだ。意外な要望としては、管理者側から見守りシステムで職員の働きぶりを把握したいとの声だ。どのナースが1日にどれだけ病棟に行くかを知りたいというものだった。

　初出展の昨年は来場者の需要が理解できず、提案もうまくできなかった。今回は、非常にうまくいった感がある。展示会において前回の反省点を生かすのは大切だ。名刺交換昨年とほぼ同じ。新型コロナの中で昨年並みというのは十分だ。昨年はブースに呼び込んで名刺を獲得していたが、今年は来場者の方から来てくれているので、名刺の質が全く違う。

現場の声を聞く貴重な機会に

リバイバルドラッグ（川崎市）

　薬剤再販サイトを運営しており、今回が初出展になる。ターゲットは薬局だが、薬品に関することなので、病院の関係者にも知ってほしいと思い出展した。実際、病院の医師や事務長にも興味を持ってもらえた。その他、システム関連企業の関係者から協業やタイアップの提案もあった。薬局はほとんどが家族経営のような小規模事業者。ブース来場者も現場の担当者よりも経営サイドの人が多くなるため、話は早い。

　展示会は、自社のスタッフが外に出る機会としては貴重だ。他業種の人も含めて現場の意見を直接聞くことはとてもいい機会になる。我が社の取り組みも数年前に比べて認知されつつあるということを肌で感じることができた。価格設定、手数料など、具体的なことを聞いてくる人も多かった。今後も継続的に展示会でPRする予定だ。