出展者の口コミ、前編はこちら

販路開拓とPRという目的は達成

アバロンジャパン（東京都新宿区）　

　3カ月前に設立したばかりの会社で、青果の輸入を行う。メキシコの農業法人が生産する、トマトやズッキーニなどのオーガニック野菜や野菜加工品を展示した。商社、外食、卸などがブースを訪れた。来場者から話しかけてくれることが多く、いろいろな話を聞くことができた。販路開拓とPRという当初の目的は達成できたと思う。

　名刺交換したのは100枚ほど。主催者から昨年の半分と発表されたが、よくこの状況下で半分も来たなというのが率直な感想だ。予想よりはるかに多くの人が来場している印象だ。今回の手応えを踏まえ、どの品目をどれだけ輸入するかを精査したい。そして来年は食品の展示会にも出展したい。

多くの自治体関係者にPRできた

ジェー・フィルズ（北九州市）

　排水・生ゴミ処理や水門電動化などの製品を扱っており、水門関連の商材を展示した。地元・福岡の小さな展示会に出展したことはあるが、関東での大規模展示会は初めてだ。ターゲットは自治体や農家など水門を扱う農業関係者で、おおむねターゲット通りの人と出会えた。

　自治体は関東以外からも来ており、多くの人が興味を持ってくれた。水門の多くは、自治体と地元の農業組合で共同管理しているが、農家の高齢化や人手不足により、管理がおろそかになっている。遠隔で水門を操作できる我が社のシステムは、太陽光で蓄電できるものもあり、停電時や災害時でも動かすことが可能だ。意外なところでは、工場の排水用として使いたいとの声もあった。水門以外でも提案できそうだ。水門の管理に悩む自治体は想像以上に多く、手応えは大きかった。我が社の製品をほとんどの自治体が知らなかった。名刺交換したのは60枚ほど。

来場者層は多岐にわたるも農家の来場少ない

フルタ・エンネツ（浜松市）

　農事用ハウスヒーターや温水ボイラーを製造・販売している。3回目の出展で、ビニールハウス内で最適な環境をつくるための、気流制御を行う機器・システムを紹介した。ターゲットは農家だが、来場者は多岐にわたり、農家はあまり来ていないようだ。農業以外の人も来ていた。農家の要望は、作物ごとに異なり、ひとくくりにはできない。

農業生産者や飲食店経営者などが来場

北原産業（岡山県倉敷市）

　食品容器メーカーでこの展示会は初めての出展だ。飲食系の展示会に出展したときと比較すると、今回は全体的に人が少ないように感じた。ターゲットは生産者や飲食店など、容器を利用するところだ。実際に農業生産者や飲食店経営者らが来場してくれた。農業関係者からは、脱プラスチックやバイオ素材など、環境問題に関する質問が多い。新型コロナの影響でテイクアウト容器への関心が高まっており、今回はデリバリー業者の姿もあった。

　全体的な手応えは、何とも言えない。初出展だったが、もう少し多くの人に来てほしかったというのが本音だ。名刺交換は100枚に手が届くかどうかといったところだ。

来場者半減も中身の濃い説明ができた

わかさ29工房（鳥取県八頭郡）

　獣肉の解体処理施設で、シカ肉やイノシシ肉を扱っており、出展は2回目となる。機器メーカー、卸業者、飲食店のシェフ、食品会社など満遍なく来場している。ジビエはフレンチやイタリアンとの相性がよく、近頃は和食系の飲食店でも取り入れられることが増えてきた。主な取引先が外食産業のため、食品メーカーとつながりたいと思って出展している。

　ほとんどの来場者がジビエ肉を食したことがなく、特に若い世代や女性はなんとなく臭みがあるというイメージを抱いている人が多い。しかし試食してくれた人の大半からは「臭みもなく美味しい」という声をもらった。昨年に比べると来場者は半減しているが、その分、中身の濃い説明ができており、会期後が楽しみだ。