製造業の国内回帰が影響[口コミ]@国際粉体工業展 東京 後編
- 2019/1/25
- 国際粉体工業展, 東京ビッグサイト(東京国際展示場)
樹脂メーカーの需要増
前川工業所(大阪府大東市)
粉体にする前工程で、物質を数ミリレベルまで砕くことを特徴とする機器を扱う。ブースには製造業関係者が多く来た。破砕機の用途も廃コンクリート、ガラス、石炭、陶磁器、レンガ、セラミックスなど多岐にわたる。
今回目立ったのは樹脂メーカーだ。近年、部品の小型化や軽量化を実現するプラスチックの需要が伸びており、その影響を感じる。数年前はレアメタルの話が多かったが、最近はあまりない。前回は1日の平均ブース来場者が50人だったが、今回は70人。内容の濃い話ができた。
メーカーの国内回帰を実感
日工(兵庫県明石市)
コンクリートミキサーや多機能ミキサーの技術を建設・土木以外でも生かせないかと10年前から出展している。今回のブース来場者は化学、食品、セラミックスなど幅広かった。出展しながら異業種の人たちと勉強させてもらっている。
ブース来場者は前回に比べて増えていると感じる。設備投資に積極的になっている企業が多い印象を受けた。
背景には国内メーカーが国内回帰しているという事情がありそうだ。東南アジアなどから生産拠点を国内に戻す動きがある。自動化・省力化の技術が進展したことがその動きを後押ししている。
二次電池の需要増が追い風に
高砂工業(岐阜県土岐市)
顧客は電池材料、触媒、セラミックスの構造体などファインセラミックス関連が90%以上で、来場者も同じ業種の人が多かった。
EV(電気自動車)やスマホに使われる二次電池のニーズの高まりに合わせて、需要が伸びている。異物混入を気にする方が非常に多い。当社の機器は500~1600度の高温処理が得意だが、300~400度の低温を処理する機器を求める声があった。また、異物除去、時間短縮、省エネ化など、従来の機器にプラスアルファの機能を求める相談が年々増えている。
景気の良さを感じた
ホソカワミクロン(大阪府枚方市)
粉体機器メーカーとしてはかなりのシェアを持っている。粉体を扱う企業はすべて対象だ。
今回の目玉ソリューションはIIoT(インダストリアルIoT)。提案するのは、遠隔からスマホやPCで工場の稼働状況を確認でき、電話で回転数を変えることができるというものだ。目新しさから来場者は興味を持つが、初期投資の額が大きく、効果が劇的とまではいえないということもあり実際の導入はまだなかなか厳しい。
とはいえ、前回に比べて間違いなく来場者は増えている。全体的に景気が良いのだろう。今回は3日間で約1500人がブースに足を運んでくれた。
nano tech
2019年1月30日(水)~2月1日(金)
@東京ビッグサイト 東4~6、会議棟
主催:nano tech実行委員会
機械要素技術展
2019年2月6日(水)~8日(金)
@東京ビッグサイト
主催:リード エグジビション ジャパン
国際 二次電池展(スマートエネルギー Week内)
2019年2月27日(水)~3月1日(金)
@東京ビッグサイト
主催:リード エグジビション ジャパン
FOOMA JAPAN
2019年7月9日(火)~12日(金)
@東京ビッグサイト 西1~4、南1~4
主催:一般社団法人 日本食品機械工業会
粉体工業展 大阪
2019年10月16日(水)~18日(金)
@インテックス大阪4・5号館
主催:一般社団法人 日本粉体工業技術協会