新型コロナやセルフメディケーション推進で経営が悪化[口コミ]@医療と介護の総合展(メディカルジャパン)前編

  • 2020/11/5
展示会名:第3回 医療と介護の総合展〔東京〕(メディカルジャパン)2020
開催日程:2020年10月14日(水)~16日(金)
会場:幕張メッセ 国際展示場9~11
主催者:リード エグジビション ジャパン
出展社数:379社
来場者数:1万4377人

医療機関のコスト意識高まる

 医療や介護に関する製品やサービスが集まる「医療と介護の総合展(メディカルジャパン)」では、医療機関の経営支援につながるサービスが注目された。病院の経営者や設備・施設担当、医師、看護師、技師、商社・ディーラー、看護師らが来場した。薬局の売場でセルフメディケーションを演出する什器や飛沫防止パーテーション、オンライン通訳サービスなどに関心が集まった。国による保険適用の医療費削減のためのセルフメディケーション(自主服薬)の推進や、新型コロナ感染拡大の影響により、感染を恐れ来院する患者数が減りつつある医療機関では、経営が厳しくなっているところも多く、M&Aに関心を寄せる来場者もいたという。


M&Aについての相談増える

メディカル・プリンシプル社(東京都港区)

 医師・看護師らの職業紹介事業を展開している。今回が2回目の出展。クリニックの院長や看護師ら、規模に関係なく医療従事者が来場する。我が社を知らない人も来場するので、その意味でも出展は成功だと思っている。

 需要として、経営が厳しくなった小規模なクリニックからM&Aの相談は昨年に比べて増えた。1000万円単位の取引になるので、そのような案件が1件でも多ければ出展効果は十分にある。また、集客や広報活動の方法について聞かれることも増えた。新型コロナで経営の厳しいクリニックが増えている印象だ。国によるセルフメディケーションの流れがあり、さらに新型コロナの影響で病院に行く人が減っている。病院経営者はサービスの質を上げることに意識が向いている。その一方で、コロナの終息が見えない今、新しいことにチャレンジするよりも様子を見ている医療機関が多い印象がある。


400人以上と名刺交換

テリロジーサービスウェア(東京都千代田区)

 オンラインの通訳サービスを主に展開している。今回が初出展。病院、薬局、クリニックなどの担当者が来場した。また、我が社の販売代理店になり得るディーラーを探すことも目的で、実際にこれらの関係者とのいい出会いもあった。

 今、在留外国人が300万人近くいるが、役所や病院では言語対応がうまく進んでいない。今回、来場者に聞いた話によると、日本語が話せない外国人の来院を断ったり、通訳者同伴でなければ診察が受けられなかったり、英語が話せるスタッフがいる場合にしか対応できなかったりと、うまく外国人対応できている施設はほどんどないというのが実情のようだ。そこで我が社ではオンラインの通訳サービスを提案している。通訳オペレータが常時待機しており、必要な言語に応じてリアルタイムで対応することができる。

 手応えとしては、思った以上の成果が得られたと感じている。新型コロナの影響で来場者は激減するのではと懸念していたが、予想以上に多く、具体的な話もできている。3日間で400人以上と名刺交換ができた。


昨年よりも中身の濃い出会いが多い

東光商事(大阪市)

 各種繊維製品の国内取引を担っている。今回で出展は2回目になる。機能性が付与された下着やサポーターなどを主に展示した。来場者は薬局や介護施設、小売店のバイヤーらが中心だ。医療機器専門の通販サイトの担当者が3社ほど来場した。こちらはすぐに具体的な話につながる手応えがある。通販も含めて販売チャネルを増やしたいと考えている。

 意外なところではスポーツジムの関係者も関心を示してくれた。オリジナルブランドの下着やサポーターを作りたいといったOEMの相談を受けた。3日で100人ほどと名刺交換ができた。来場者は昨年よりも少ないが、商談は今年の方が濃く、しっかり身になるものが得られた印象だ。


来場者は減ったものの昨年以上の手応え

エヌジェイアイ(福島県郡山市)

 医療、介護現場向け機器の販売を行っており、2回目の出展になる。介護施設での人手不足を解消するものを紹介した。ベッド上での体動・離床、睡眠状態を感知できるセンサーなどが注目を集めた。以前から需要はあったが、ようやくこの1~2年で市場に投入できた状態だ。今年から補助金制度も始まったので、これから利用が広がるのではないかと思っている。来場者は介護施設、医療機関、医療機器メーカー、ITベンダーなどの関係者で、多岐にわたっている印象だ。

 来場者数は減っており、体感だと昨年の7割ほどといった感じだ。しかし反響は今年の方がいい。目的意識が明確な人が非常に多く、手応えも昨年以上だ。具体的な引き合いも増えている。来場者が少ないので、逆にゆっくり話せるところがよかった。ビジネスをする上では今年の方がやりやすい。


飛沫防止パーテーションに関心集まる

河淳(東京都中央区)

 今回が2回目の出展。ホテル事業、メディカル事業、ハードウェア事業、パブリック事業、流通事業などを展開している。展示したのは病院、薬局、介護施設などに向けた事務製品や什器だ。特に今、薬局ではセルフメディケーションを演出する売り場づくりに関心を持つ人が増えている。ブースへの来場者は薬局、病院、クリニック、介護施設の関係者や医療ディーラーら。ターゲットとしては薬局と介護施設が中心だ。

 今回は、飛沫防止のパーテーションも展示した。新型コロナの影響で関心を示す来場者も多かった。パーテーションで興味をもってもらい、什器を提案するという流れが今回はできた。今年は「次世代薬局 EXPO」のカテゴリで出展したので、とても反応がいい。うまくマッチングできたと思う。名刺交換は400~500人ほど。昨年よりも多い。


出展者の口コミ、続きはコチラ

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