出展者の口コミ、前編はこちら

研究職の人が多く来場

大関（兵庫県西宮市）

　清酒製造販売、化成品開発販売を行っている。今回の出展で、9回目くらいになる。主にタンパク質受託生産サービスを紹介した。麹菌、遺伝子組み換えカイコ、無細胞の3種類から作りたいタンパク質を作るサービスだ。それぞれ性質が違い、用途によってターゲットが異なる。どんなものを作りたいかの要望を聞いて、どれが適しているかを提案している。

　一般企業の研究職や企業開発、学術団体の関係者というような研究に関わる人が多く来場し、1日に50人ほどと名刺交換ができた。

来場者は少ないながらも好感触

日本バイオデータ（川崎市）

　生物系データ解析を行っており、今回が初出展だ。生物研究の専門家が生物データの解析を行うが、例えば食品系の企業の依頼で、土の中にどんな微生物がいるか、糞便にどんな微生物がいるかなどを解析している。我が社はデータを取得した後、より研究に役立つ解析を行う。

　ブースに訪れたのは大学などの教員や同業のデータ解析企業の関係者。2日で30人ほどが来場した。そのうち1割ほどと具体的な話になりそうだ。来場者は新規顧客開拓、情報収集、協業先探しなどの目的で来ている印象。来場者は少ないが好感触だった。

医療機器メーカーや動物病院関係者が来場

メディエイド（東京都千代田区）

　ヘルスケアシステムを設計開発しており、初出展の今回は患者の健康情報（PHRデータ・パーソナルヘルスレコード）のアプリを出品した。来場したのは医療機器メーカーの関係者が多い。今後ヘルスケアに力を入れたいという一般企業の関係者も来場した。またヘルスケアに力を入れた町づくりをしたいが、プラットフォームを持っておらず、連携先を探しているという企業の関係者の姿もあった。

　来場者はPHRというキーワードに注目していた。10年くらい前から総務省や内閣府が提唱してきたが、今回の新型コロナでやっと認知された感がある。意外なところでは、動物病院のドクターから、ペット向けアプリの相談があった。家族という枠組みの中に、動物もいることに気づかされた。10～20社ほどと名刺交換ができた。

高度な専門知識を持つ人材についての相談多い

公益財団法人　川崎市産業振興財団（川崎市）

　中小企業支援を行っている。企業交流のサポート、いわば企業間仲人業だ。6回目の出展となる今回は、川崎の殿町国際戦略拠点『キング スカイフロント』というエリアを紹介した。羽田空港への橋も完成間近なエリアにあるオープンイノベーション拠点だ。来場者からはどんな場所でどんな企業や団体が入っているのか、どんな研究開発をしているのかという疑問が寄せられた。

　2日間で150人ほどと名刺交換ができた。来場者の7割ほどがバイオ、製薬、創薬などの企業の関係者。2割ほどが大学などの関係者。行政や官公庁の関係者が1割ほどだ。研究パートナーや新規事業のヒントを探している人が多い。自分たちのビジネスの役に立つ有益な情報を持っていないか、という相談だ。自社でコロナに関する研究開発をしており、高度な専門知識を持つ人材を紹介してほしいというものが圧倒的に多い。全体的に来場者は少なかったが、逆に出展者同士で密なコミュニケーションがとれるのがメリットだと感じている。