医薬品開発と医療機器製造の2本柱に[口コミ]@ジャパンライフサイエンスウィーク 前編
- 2019/5/10
- インフォーマ マーケッツ ジャパン, ジャパンライフサイエンスウィーク, 医療・介護, 東京ビッグサイト(東京国際展示場)
会期:2019年3月18日(月)~20日(水)
会場:東京ビッグサイト 東1~6
主催:UBMジャパン
出展者数:571社(CPhI japan)、523社(Medtec Japan)
来場者数:4万4675人
医薬品と医療機器の日本最大級の展示会。「CPhI japan」を中心とした医薬品開発展、「Medtec Japan」を中心とした医療機器設計・製造展を2本柱に14の専門展で構成される。「CPhI japan」は海外からの出展が多く、日本214社、中国191社、インド47社、台湾23社、イタリア19社、韓国18社、スイス9社など。医薬品原料や中間体を日本の医薬品メーカーに売り込むのが主な目的だ。一方の「Medtec Japan」の来場は医療機器メーカーが中心。
新たな素材のニーズ感じた
サンエー精工(埼玉県朝霞市)
医療機器メーカー。チタンで製造するインプラントをマグネシウムで作ってほしいと言われた。軽量部材の展開が期待されている。「機械要素技術展」の方が人は多いが、ここは来場者の多くが医療機器関連で分かりやすい。
医療分野に新規参入も高い壁
東商ゴム工業(東京都墨田区)
ゴムやスポンジ、樹脂などのローラーの製造販売を手がける。医療分野への進出のために出展した。医療機器の開発担当者は素材を探している。特に人体に使うシリコンチューブやカテーテルのニーズが多かった。
初日は50人と名刺交換して、具体的にサンプル出しまで話が進んだのが2件。最終日は20人に会い、手応えがあるのは1件だった。出展者や来場者の傾向がつかめたので、出展の意義は大きい。ただ、海外来場者が多かったので通訳が必要だ。
想定通りの来場者に満足
室町ケミカル(福岡県大牟田市)
イオン交換樹脂や水処理装置を製造する。化学品の精度の高いものを戦略的に出展したいと思い、高純度のイオン交換樹脂をメインに展示した。来場者は研究開発が多く、想定通りで満足度は高い。
イオン交換樹脂は、不純物を含む水を純水にするために用いる。水の高純度化が進み、電子部品関連や食品工場などにおいて純水を求められることが増えている。求められる純度は、今までは100万分の1レベルだったが、いまは1兆分の1レベルだ。化学分野で伸びているのは、AI(人工知能)や自動運転技術などの関連部品だ。
我が社にとっていい展示会は、来場者が多い展示会。最も引き合いのあるのは「INCHEMTOKYO」だ。
医療機器分野に活路
日本タングステン(福岡市)
タングステン、モリブデン、ファインセラミックスなどの精製加工を行う。今回カテーテルメーカーを中心に医療機器メーカーの方々と出会えた。これまで工業だけだったメーカーも参入している。
熱に強い特徴を持つタングステンは、医療系ではカテーテルなどで使われる。ゴルフや釣り具にも使われるが、市場で見ればごく一部。さまざまな展示会に出て新たな用途を模索している。医療系ではこの展示会が最も評判がいい。我が社も手応えを感じた。名刺交換は1日60枚くらい。