出展者の口コミ、前編はこちら

数は少ないが、ゆっくりと話ができた

ウェイベックス（東京都板橋区）

　電波吸収体を製造しており、この展示会には初めての出展だ。「ハイウェイテクノフェア」が中止になったので、代わりの展示会を探していた。ETC用電波吸収体や準ミリ波用電波吸収シートなどを展示した。センサーが正しく作動しているかどうかを確認するためのものだ。ターゲットは高速道路関連だが、自動車メーカーや自動車整備工場などに向けて市場を開拓したいと考えている。

　実際には、自動車関連の人はあまり来ておらず、それ以外の製造業の人が多い印象だ。商社や機械部品メーカーの関係者も訪れた。機械部品メーカーの人からは、部品に使いたいとの話をもらった。これは想定外のことで、新しい市場になるかもしれない。業界外の展示会に出展することで、有意義な話ができ、刺激にもなった。専門知識を持っていない人も多いが、こうした機会に正しい電波の知識を伝えていけたらと思う。名刺交換したのは30～40社ほどで、数は多くないが、興味を持ってくれた人とゆっくり話ができた。

情報交換はできたが、出展の手応えはない

タマヤ（京都府綾部市）　

　包装資材、印刷の総合メーカーで、この展示会には初めて出展した。補助金で導入した印刷機器などを展示している。従来の5分の1で組み立てられる箱に関心が集まった。効率的で大幅な時短につなげることができる。

　この展示会は業界が幅広いので、来場者層も幅広い。包装やラベルはほぼ全ての企業がターゲットとなるため、業界の幅が広すぎて絞れない。ブースには、同業社や商社、パッケージやラベルを使うメーカーなどが訪れた。特に同業社があいさつに来ることが多く、情報交換という意味では重要な機会となったが、取引につながりそうな来場者はなく、手応えもない。交換した名刺の枚数は40～50枚ほどで非常に少ない。

ターゲット層も来場したが、手応えは薄い

Booth（兵庫県川西市）

　3DCGなどを制作している。ものづくり補助金を受け、無料で出展できるということで、初めて展示会に出展した。デジタルカメラと工事用黒板が一体となったiPhoneアプリを紹介した。現場での黒板は不要になり、クラウドで共有するため事務所に戻ってからの画像の仕分けも簡単で、現場の負担が減り、人手不足解消や経費削減につながるものだ。2010年にリリースしてから現場で好評で、17年には正式に国土交通省からの認可も得た。競合他社も出てきて市場が広がってきている。

　ブースに来場したのは建築業や建設業の関係者が多く、ほぼターゲット通りだが、用意したチラシは半分以上余っており、他の出展者を見ても、来場者はそれほどないようだ。今回交換した名刺は30枚ほどだが、来場者層が幅広いため手応えが薄いのも当然だ。ただ初出展して、展示会の感触はつかむことができたし、今後、建設関係の展示会に出展すれば、ある程度の取引が見込めそうだと感じた。

将来に向けた「種まき」ができた

西坂製作所（福島県福島市）

　鋳造用機械の木型・金型・樹脂型などを設計、製造する金型メーカーだ。今回が初出展で、金型を展示した。取引先としては自動車やトラック、バス、鉄道、建設機械など車両関係が中心で、全ての車両が電動化に向かっていく中、部品も対応していかなければ生き残れない。また、現場では品質や価格競争よりも、とにかく生産性の向上を求められている。

　主にブースには加工、鋳造の関係者や製造業の関係者が訪れ、3社ほど取引ができそうな案件もあった。食品業界との取引はないが、タイ焼き用のオリジナル金型も展示したこともあり、食品業界の人も興味を示してくれた。直接の取引につながらなくとも、今回の出展が将来への種まきという側面もあるので、新しい市場も開拓したい。交換した名刺は50枚ほどだ。

名刺交換は1日平均20枚ほど

エヌケーエヌ（大阪府東大阪市）

　この展示会には初めて出展した。等速ジョイントメーカーで、自動車部品や産業用の機械関連部品などの製造や各種金属加工を行っている。東南アジアと中東エリアでも展開しているが、中国企業にシェアを取られ、苦戦している。新型コロナの影響で海外に行かれないので、取引先とはオンライン会議で対応することが多い。

　ブースには自動車部品関連の来場が多いが、出展社が会場内を回っている印象もある。来場者からは等速ジョイントよりも金属加工に関する声の方が多く聞かれた。産業機械の部品などの引き合いもありそうだが、現時点では手応えを感じるまでには至っていない。数社とつながりを持てたが、会期後にどうなるか。名刺交換は1日平均20枚ほどだ。