最新技術求め幅広い職種来場[口コミ]@国際ナノテクノロジー総合展・技術会議 前編

展示会名:国際ナノテクノロジー総合展・技術会議(nano tech)
会期:2019年1月30日(水)~2月1日(金)
会場:東京ビッグサイト 東4~6ホール、会議棟
主催:nano tech実行委員会
出展者数:350社(海外197社)
来場者数:4万4437人(同時開催展含む)
併催:TCT Japan、ASTEC先端表面技術展・会議、SURTECH表面技術要素展、国際水ソリューション総合展、ENEX、Smart Energy Japan、電力・ガス新ビジネスEXPO、Convertech JAPAN、新機能性材料展、先進印刷技術展、JFlex、3次元表面加飾技術展

 ナノテクノロジーの最先端技術、材料などが一堂に会する展示会。自動車、センサー、半導体、AI・機械学習、化粧品、ウェアラブルデバイス、バイオなどさまざまな分野の要素技術や最新素材が展示された。最新情報を求めて大学所属の研究者が足を運んだほか、有機材料、精密機器・機械、電機、自動車などから小売業までさまざまな分野の企業の開発担当者も来場した。出展者は、自社製品を売り込むだけでなく、開発した素材や技術について研究者に意見を求める場として活用する傾向がある。


研究者と出会えた

アネスト岩田(横浜市)

 スプレーガンの用途を探すために出展した。この展示会は、電子や医療分野の開発担当者や研究者ら、確度の高い人が来場している。今、塗装に求められているのは、環境配慮と機能性。絶縁、人体に優しい、滑りがいいなどの機能を求める来場者が多い。


表面処理用の電線を提案

タツタ電線(大阪府東大阪市)

 電線や光ファイバーなど電子材料のメーカー。同時開催の表面技術要素展「SURTECH」に出展したかったのだが、埋まってしまっていたのでこちらに出展した。結果的に、SURTECHから流れてくる来場者にもPRできた。今回は、表面処理用の電線をPRした。

 最近は電線を埋設する動きがあるが、その方法について結論はでていない。ロンドンやパリ、香港では無電柱化が100%だが、東京は7%にとどまっている。国は無電柱化を推奨しているが、かなりコストがかかるので簡単ではない。


ナノファイバー需要の高まり感じた

廣瀬製紙(高知県土佐市)

 コーヒーフィルターや、ティーパック、壁紙などに使われる湿式不織布の製造を手がける。今回の展示のメインは新素材のナノファイバーだ。

 ナノファイバーは繊維を極限まで細くした物質で、昨年から市場に出回ってきた新しい素材。現在、製品化されているのはエアフィルターや液体のろ過フィルターがメインで、衣料品の生地やフェイスマスクなどにも使われている。

 来場者が求めているのは新素材。出展を重ねるごとに注目度が高まっている。中国や韓国ではPM2.5関連でフィルター需要が伸びており、海外のバイヤーも来場してた。


新素材の新たな用途見つけた

フジミインコーポレーテッド(愛知県清須市)

 研磨剤メーカー。今回は、新しい研磨剤を提案しつつ、他の用途を探るために出展した。リン酸チタンという新しい素材をPRしたところ、薄片状にするとモノを通さなくなる効果があるのではないか、と提案してくれた人がいた。想定外の貴重な意見を聞くことができた。

 研磨の業界は半導体がけん引しているが、半導体業界は景気の踊り場といわれている。今後は米国と中国の貿易関係の交渉次第だろう。


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