クラウドファンディングを活用する出展者多く[口コミ]@大阪インターナショナル・ギフト・ショー 前編

展示会名:第63回 大阪インターナショナル・ギフト・ショー 2021
会期:2021年9月16日(木)・17日(金)
会場:OMM(大阪マーチャンダイズ・マート)2階
主催:ビジネスガイド社
出展者数:127社
来場者数:1万1201人

 ギフト業界の展示会「大阪インターナショナル・ギフト・ショー」には、小売店や百貨店、メーカー、商社の担当者やバイヤーが来場した。高品質や低価格に加えて、小ロットや短納期に対応できる商材に注目が集まった。出展者は新商品の開発や輸入品の販売前に、クラウドファンディングで資金を集めながら、市場の反応を確認してから本格製造や輸入に臨む企業が目立った。コロナ下では、日常的にSNSで情報発信する企業、IoTを駆使した無人店を運営する人、リアルでの出会いを重視する企業などそれぞれに応じた取り組みをする姿が見られた。


発信はオンライン、出会いの場はリアルを重視

クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック(大阪市)

 大阪産業局が運営するクリエイティブ産業振興施設で、クリエイターと企業などをつなぐビジネスマッチングなどを支援する。双方へのプレゼンはオンラインではなく、顔の見えるリアルでのきっかけの場を提供することにこだわる。この展示会を訪れる企業に我々の活動を知ってもらうために、初めて出展した。ターゲットは仕入れ担当者やメーカー、商社だ。初日に何組かクリエイターを探している、相談したいという企業がブースを訪れた。

 コロナ下での情報発信は、ウェブサイトが中心で、FB(元・Meta)やTwitterなどのSNSも活用し、イベントや活動のお知らせなどを発信している。展示会は大阪産業創造館で開催しているものに出展する。


コロナ下で新部署とECサイトを立ち上げて販路拡大

富安金属印刷(埼玉県草加市)

 ブリキ板その他金属板への印刷、製版などを行う。東京での「ギフト・ショー」には2、3回出展しているが、大阪開催に出展するのは初めてだ。1964年に創業し、BtoBが主で缶メーカーから印刷のみを受注していたが、表に出ようと小ロットでインクジェット対応できる印刷サービスを2018年から始めた。お菓子の缶からクッションを載せると椅子としても使用できる大型のペール缶、ブリキに印刷したメタルポスターなどだ。デザインはHPのテンプレートの中から選べるので手軽だ。2020年はスポーツメーカーやチームの販促品など認知度を上げるためPR活動を強化するスポーツ関連の印刷が多かった。

 初日は102人が訪れ、その中ではバイヤーが多く、化粧品やサプリメントのメーカーもいた。メタルポスターを初めて見る人が多く注目を集めた。1枚から印刷できる点でも引き合いが多かった。

 コロナ下では新部署を立ち上げた。それまでは他の業務と兼務だったが、専門にすることで新事業に注力できる。キャラクターをつくり、SNSで発信。また、ECサイト「わたしの缶工房」をオープン予定だ。手持ちの画像データを印刷することができ、出来上がりイメージを3Dでシミュレーションできる。


クラウドファンディングで資金を集めて商品開発

Y(大阪市)

 プロダクトデザインやそれを基にした商品企画支援、オリジナル商品の製造卸などを行う。今回はデザイン審査を通過した商品を集めた「ACTIVE CREATORS STORE」に出展した。『PAPER POCKET HOLDER(ペーパーポケットホルダー)』はクラウドファンディングサービスのmakuake(マクアケ)で資金を集めて開発した商品だ。ステンレス製の支柱に紙を挟むだけでごみ入れや菓子入れになり、不要になれば紙ごと捨てられ、場所も取らない。サステナブルをキーワードにしたごみを捨てる仕組みだ。もう1つは、直径4.5ミリのマグネット。小さくても強力なマグネットで、文字や写真の邪魔にならない。この展示会には興味がある人が訪れると考え、出展した。


IoTを駆使した無人のスマートショップをオープンさせた

テラゲンファーム(兵庫県伊丹市)

 伊丹市で農業を営む、養蜂家。販路拡大を目的に、この展示会に初めて出展し、蜂蜜とハーブを紹介した。会社勤務の後、4年前から実家の農業を継いだ。普通の野菜だけでなく、海外の料理に使われる珍しい野菜やハーブをハウスで栽培する。農作物の単価を上げるために、養蜂も始め、現在2箱のミツバチを飼っており、年間100~150キロの蜂蜜を採取する。営業活動は自分1人だけで、ECサイトは手間がかかる割に売上が上がらない。コロナ下では、IoTを駆使した無人のスマートショップをオープンさせたが、かなり便利だ。PayPayのみのキャッシュレス支払いで、施錠解錠も照明もエアコンも全て遠隔操作でき、開店や閉店がスムーズにできる。農業の傍らでも営みやすい。宣伝にもつながる。

 ブースにはカフェや雑貨店の仕入れ担当者、商社や百貨店などが訪れた。カフェに置くとか、百貨店の催事への誘いだが、どこも卸値がシビアで厳しいと思う。

出展者の口コミ、続きはコチラ

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