ブースター接種でオミクロン株に85%、デルタ株に97%の重症予防効果 @イギリス・ロンドン【1月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2022/1/8
- イギリス, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
新型コロナウイルスのブースターワクチンを接種した場合、オミクロン株による重症化を防ぐ効果が80~85.9%あることが分かった。理工系の世界的名門大学インペリアル・カレッジ(ロンドン)が、86万人を対象に調査した。デルタ株に対しては、97%の重症予防効果があるという。ワクチン接種は重症化や医療機関のひっ迫を予防し、ロックダウンや規制強化を未然に防ぐ効果があるため、政府はブースター接種を促進する方針だ。
オミクロン株の蔓延(まんえん)により、自己隔離や感染予防のために飲食店の予約をキャンセルする人が増加した。クリスマスや新年に合わせて、食材の仕入れやスタッフを増やしていたが、約300件のキャンセルを受けた店舗もあるという。予約時刻の24時間以内のキャンセルには、1人あたり5~10ポンド(約785~1570円)のキャンセル料を科していたにも関わらず、偽のクレジットカード番号を登録していたなどの理由で、受け取れない事例もあったようだ。レストランやパブなどの飲食店は、25~50%といった大幅な割引を実施して集客率の向上を目指す。
国内では感染拡大による人手不足が深刻化し、ごみ収集が追いつかない状況だ。クリスマスや新年に発生した、ギフトの包装紙や段ボール箱などが増え、収集しきれないごみが道路にあふれている地域もあるという。政府は人手不足を解消するため、濃厚接触者で自己隔離が必要な人に対して、PCR検査で陰性の場合は、隔離期間を7日から5日に短縮することを検討している。
NHS(国民保健サービス)は4月から、60歳以上の高齢者に無料で提供していた処方箋を、有料にすると発表した。従来は9.15ポンド(約1440円)だったが、9.35ポンド(約1470円)に値上げすることも決まった。2022年は、収入税や住民税、国民保険、電気やガス、公共の交通機関などの値上げも予定されている。
ロンドンでは大晦日に、花火の打ち上げとレーザーショーをテムズ川沿いで実施した。コロナ下の開催で大規模な告知がなかったため、近隣住民にとっては嬉しいサプライズとなった。今冬はロックダウンや規制がなく、飲食店や自宅で家族や友人と集まる人が増えた。国内では例年、クリスマスや年末に飲酒の機会が増えるので、1月はお酒を断つ、禁酒月間(Dry January)として、健康的な生活を目指す人が多い。