1日の新規感染が4万人を超え、過去最多を更新 @カナダ・カルガリー【1月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2022/1/6
- カナダ, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
カナダでは12月31日、1日あたりの新型コロナウイルス新規感染者が、4万1000人以上となり過去最多を更新した。ケベック州やオンタリオ州、ブリティッシュコロンビア州といった大都市のある州で、特に増加率が高い傾向だ。バンクーバーやトロントなどの主要都市では、1日あたりのPCR検査数が上限に達したため、検査を受けられる条件が設けられた。ワクチンを完了して軽症の場合は、自宅隔離で症状を観察し、悪化した場合は公衆衛生当局に電話で指示を受けることが決まった。
オミクロン株感染者の急増に伴い、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州は、学校の再開を1月10日に延期した。小学校は対面授業を継続するが、中学校以上は対面と平行してオンライン授業も提供するため、家庭の方針に合わせて選択できる。
トロントのあるオンタリオ州は、1月5日から2週間学校を閉鎖し、17日まではオンライン授業を実施する。飲食店の店内サービスが閉鎖され、個人の集まりは屋内は5人、屋外は10人までと、再び人数が制限される。また、高齢者施設でのクラスターを予防するため、訪問は介護者2人までに制限され、入居者は個人的な集まりを目的とした外出は禁止だ。
コロナ後の経済を支える移民の受け入れが40万人超え、過去最多に
カナダ移民局は、2021年に新しく受け入れる移民(永住者)が、目標の40万1000人を超え、過去最多になったことを発表した。40万人を超えたのは1913年以来で、コロナ後の経済復興を見据えて増員した。国境閉鎖やロックダウンの影響下だったが、オンライン申請を導入することで、約50万の申請を処理したという。
カナダ国外で審査を通過してから渡航する流れが一般的だったが、今年は就労ビザや学生ビザで滞在しながら、永住権の取得を目指す人が増加した。コロナ下の影響で、エッセンシャルワーカーや医療従事者を対象にしたコースが新設されたり、配偶者や子供、親、祖父母といった家族の呼び寄せに注力したりと変化もあった。
カナダにある企業の3分の1は移民が所有し、医療従事者の半数は移民であるなど、国内における移民の影響力は高まっている。政府は、労働力不足や経済の活性化には移民が欠かせないとして、2022年は41万人、23年は42万人を目標に受け入れを続ける方針だ。なお、多くの国では、コロナ下で難民の受け入れを停止しているが、カナダは難民の避難場所としても手を差し伸べている。