ワクチン接種は進むが、感染拡大が止まらず @マレーシア・クアラルンプール【8月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

▲感染拡大をうけ入店不可で店頭で接客、支払いはスマホ決済のみという飲食店も増えた

 マレーシアでは、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない状況が続く。1日あたりの死者数は200人を超え、感染者は1万7000人を突破するなど、過去最多を更新している。感染者数の増加は、デルタ株の流行に加えて、職場や建設現場でクラスターが発生したことで、PCR検査の数が増えたことが影響しているという。

 成人のワクチン接種の状況は、1回目は56%、2回目は19%と、堅調に推移している。人口の60%が2回の接種を完了すれば、年内にロックダウンを解除する方針だ。現在のペースを維持すれば、10月下旬には達成できる可能性がある。クアラルンプールとセランゴール州は、大規模接種会場において、2~22日は予約不要で提供する。会場は8カ所が国民向け、1カ所が在住外国人向けとなる。

 感染拡大が続く中、保健省は個人用の検査キットを承認した。唾液と鼻腔で採取する2種類で、15分で結果が分かる。陽性の場合は結果を示す写真を添えて、追跡アプリで保健省に報告が必要だ。病院での検査費は、190〜240リンギット(約4900〜6200円)だが、自己検査キットは薬局やオンラインなどで、40リンギット(約1000円)で購入できる。適切に採取できなかったり、抗原の濃度が低いと偽陰性になったりするため、簡易的な検査として使用される見込みだ。

 感染症対策として、アプリの活用が広がる。クアラルンプール首都圏の飲食店では、スマホアプリで決済を求める店舗が増加した。現在は持ち帰りのみで営業が許可されており、換気の観点から、店舗前の屋外で受け渡しをする様子が多く見られる。ショッピングモールでは、ワクチンを接種した会員に、アプリ内で特典を付与する。例えば、1回目を接種した場合は、追跡アプリに証明書の画像を送ると、10リンギット(約260円)相当のポイントを加算する。

 国家安全保障協議会は、死亡者の相続人1人に対して、1回のみ5000リンギット(約13万円)を支給することを発表した。受け取りには、死亡証明書などが必要となる。

関連記事

新着記事

  1. 2022-3-22

    バーチャルオフィスの利用急増 oVice、提供開始から1年半で利用数2000社に

  2. 2022-3-18

    第43回 2年ぶりの日本への帰国 厳しい検疫を体験【今日の中国】

  3. 2022-3-8

    展示会からウェビナー営業に切り替え コストダウン・二次利用可で「費用対効果高い」【リード獲得100本連載】A・R・P(神奈川県秦野市)

  4. 2022-3-3

    DMM.com、2022年度も約60業種のオンライン展示会を開催【オンライン展示会】

  5. 2022-3-1

    認知向上のため新聞に広告出稿、DMMオンライン展示会では93社にリーチ【リード獲得100本連載】 画屋(大阪府豊中市)

  6. 2022-2-17

    オンライン営業が一般化 ウェビナーやウェブ広告からリードを獲得 @関西 総務・人事・経理Week

ページ上部へ戻る