ブースター接種が進まず、高齢者の入院が増加 @イギリス・ロンドン【10月27日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないイギリスでは、新規感染者は4万人を超え、死者は263人に達した。ブースターワクチンの接種を、50歳以上に進めているが、半年前に2回目を接種した80歳以上が220万人以上なのに対して、3回目を接種した人は120万人以下という状況だ。一方で、感染して入院が必要になった人は、65~84歳は19%、85歳以上は8%、それぞれ増加した。

 イングランドでは感染症対策として、マスク着用や社会的な距離の確保を不要とする『プランA』が実施されている。しかし、感染者の急増や医療体制がひっ迫した場合は、室内のマスク着用が必要になり、イベント参加時にワクチンパスポートの提示を求める『プランB』に移行する見込みだ。

 感染者が増える冬季には、同居する家族のみが交流できる『プランC』に移行する可能性がある。昨年はクリスマス前後に感染が拡大し、短期間でロックダウンになったことから、今年はクリスマスの予定を白紙にしている国民が多いという。政府は、現状を維持できれば、次の段階には移行しないと発表した。

 新型コロナとEU離脱により物流が滞ったことで、鶏肉やビールなど物価の上昇が続く。人手不足を解消するために、労働者の賃金を上げたことが影響している。ビールは1パイントが6ポンド(約940円)に、ガソリンは昨年に比べて28ペンス(約44円)値上げした。

 物価の上昇を受け、財務大臣は来年4月から最低賃金の底上げを発表した。23歳以上は、現在の8.91ポンド(約1390円)から9.50ポンド(約1480円)になった。21~22歳は9.18ポンド(約1430円)、18~20歳は6.83ポンド(約1070円)、18歳以下は4.81ポンド(約750円)、見習いは4.81ポンドへ値上げした。

▲ロンドンの中心部は車の排気ガス規制地区に指定された

 ロンドン中心部で施行されている、車の排気ガス規制『The Ultra Low Emission Zone(超低排出ゾーン規制)』が25日から、市内のほぼ全域に拡大された。該当する車種が同地域に入る際は、1日あたり一般車は12.50ポンド(約1950円)、大型車は100~300ポンド(約1万5600~4万6800円)の支払いが必要だが、クリスマスの12月25日は免除となる。加えて、渋滞税として1日あたり15ポンド(約2340円)も追加される。ロンドンでは車の買い替えや、公共の交通機関や自転車などを利用する人が増えた。

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