イベント再開で経済の活性化、新型コロナとの共存を目指す @イギリス・ロンドン【10月20日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/10/25
- イギリス, 健康・美容, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
イギリスでは19日、新型コロナウイルスの新規感染者が4万3738人に達し、死者は3月以降で最高数の223人だった。感染拡大が止まらない一方で、展示会などのイベントが開催できるようになり、経済活動が再開し始めた。美容業界の展示会「Professional Beauty London」は、入場者にワクチン接種を完了した証明書や、PCR検査が陰性である証明書の提示を求めた。出展者と来場者ともに、参加者の多くはマスクを着用しておらず、新型コロナ以前のようににぎわっていた。
大型トラックのドライバーが不足していることで、出荷できなかった牛乳を廃棄した酪農家が増えた。ある酪農家は、8月からの2カ月間に4回出荷できず、約4万リットルが廃棄になったという。スーパーや小売店でも、牛乳の在庫が少なく品薄になるなど、物流の滞りが深刻化している。
ロンドン中心部で施行されている、車の排気ガス規制『The Ultra Low Emission Zone(超低排出ゾーン規制)』が、25日からは市内のほぼ全域に拡大される。規制の対象となるのは、2015年以前に製造されたディーゼル車、2004年以前のガソリン車、2006以前のバン、2007年以前のバイクなどだ。対象となる車が規制ゾーンに入る場合は、1日あたり12.5ポンド(約2000円)の支払いが必要となる。車の買い替えが難しい人を中心に、多くの市民から批判が出ている。
国内では新型コロナの影響で、13社のエネルギー供給会社が経営破綻した。倒産した企業と契約していた200万人のユーザーは、別の企業をあてがわれることになった。事業の継続が難しくなった背景には、天然ガスが高騰している一方で、ガスや電気などの公共料金には上限が設けられていることが影響している。
コロナ下における恋愛で、詐欺による被害が40%増加した。オンラインサイトで出会って交際を始めた後で、「仕事でトラブルに巻き込まれた」「独立の資金が必要になった」と、金銭を要求するという。恥ずかしいという理由で届け出ない被害者も多いため、実際の被害数はさらに多いと予測されている。
エリザベス女王の即位70年を記念して、2022年6月に記念式典が開催される。コロナ下では初となる軍旗の分列行進から始まり、バッキンガム宮殿でパーティーを行う。英仏海峡をはじめイギリス領の多くの地域でも、祝福のため点灯する予定だ。ロンドン市内で予定されるパレードでは、イギリス連邦の54カ国から参加した人を17のグループに分け、街頭で演劇やマーチング、バンド、サーカスなどを行う。1500万ポンド(約23億6500万円)を投じて行われるイベントの最終日には、6500人のパフォーマーが参加し、世界で10億人が配信を視聴すると言われている。