新たな新型コロナ規制策を発表 違反には軍介入も @イギリス・ロンドン【9月23日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2020/9/29
- イギリス, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
厳しすぎる対応に反対の声も
欧州で新型コロナウイルスの感染が広がっている中、イギリスでは9月22日に新たな規制に関する発表が行われた。10月1日から再開予定だったスポーツ観戦やビジネスカンファレンスの再開延期のほか、パブやバー、レストランの営業を22時までにするなど、厳しい内容が多かった。中でも賛否を生んだのは、違反者に対して軍事的措置を取る可能性を示唆する規制だ。感染が再び広がっている中、ある程度の規制を覚悟する人は多かったものの、違反者に対して軍を介入することに対してやり過ぎだとの意見も強く、波紋を呼んでいる。
規制が発表される前となる19日には、非ロックダウン派によるデモがロンドンのトラファルガー広場で行われ、30人以上が逮捕される騒動となった。デモの中心人物には1万ポンドの罰金が課されたといい、高まる緊張に不安を抱く市民も多い。
政府の対応を疑問視する声も少なくない。以前、オックスフォード大学の教授や科学者ら32人が「新型コロナは致命的な病気ではない」とする意見書を提出したとの報道があったためだ。それによると、新型コロナによる死亡者の89%が65歳以上で、うち95%が以前から既往歴があったという。
新型コロナを巡る不安はさまざま広がっている。9月21日には家賃滞納による強制退去を禁止する施策が終了し、ホームレスが増加するとの見方が強まっている。失業率も急増しており、生活に不安を抱える人も多い。また、スコットランドでは家族間での交流も禁止されることが決定。北アイルランドでも既に同様の措置が取られており、緊張感は日増しに高くなっている。