コールセンター業務の在宅化を担うシステムに関心が集まる[口コミ]@コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 前編
- 2021/10/8
- DX(デジタルトランスフォーメーション), OMM, インフォーマ マーケッツ ジャパン, コールセンター/CRMデモ&コンファレンス, 働き方改革, 流通・EC・店舗
会期:2021年7月20日(火)・21日(水)
会場:OMM(大阪マーチャンダイズ・マートビル)展示ホール
主催:リックテレコム、インフォーマ マーケッツ ジャパン
出展者数:29社
同時開催:第11回 イーコマースフェア 大阪 2021、第3回 マーケティング・テクノロジーフェア 大阪 2021
コールセンターやカスタマーサポートの展示会「コールセンター/CRM デモ & コンファレンス」には、製造、通販、メーカー、金融、保険の関係者が集まった。コールセンター業務をテレワーク化するため、運用システムや音声分析、CRM(顧客関係管理)のシステムに関心を寄せる来場者が目立った。
来場者の減少を懸念する出展者が多い一方、少ないながらも熱気がある、手応えがよいと話す出展者もいた。
300人がブース来場し、150人と名刺交換
ユーザーローカル(東京都品川区)
AIツールや解析ツールを開発、提供しており、今回はクラウド対応のユーザーサポート業務に特化したAIチャットボットを紹介した。ブースには現場の管理者クラスが多く訪れた。来場層は幅広いが、名刺交換ソフトの企業がいたのは意外だった。人件費の削減や働き方改革にともなうコールセンター業務の省力化、新型コロナによるコールセンターの在宅化に関する商材を探す企業が目立つ。300人がブース来場し、そのうち150人と名刺を交換した。
オンライン展示会にも出展するが、直接話したり対面で顔を合わすことがないので、リードを獲得しても連絡が取りにくい。
来場者数が少なく残念
Twilio Japan合同会社(東京都渋谷区)
コミュニケーションプラットフォームなどを開発提供し、本社はアメリカの企業で17カ国で展開している。3年ほど前に日本法人化したが、この展示会にはそれ以前から出展している。今回は、オムニチャネルに対応したコンタクトセンター向けのクラウド型コミュニケーションプラットフォームを紹介した。コールセンター業界はIT化が遅れている。経済産業省がDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性を提唱した『2025年の崖』と新型コロナの影響によって、システムのクラウド化やパソコンと電話を連携させるCTI導入を検討する企業は多い。また、感染症対策としてだけでなく、コールセンターの在宅化を人件費の削減にもつながると捉えているようだ。ブースへの来場層は幅広く、現場のリーダー格が多いが、来場者数が少なく残念だ。
コロナ下のため他の展示会には出展していない。自社でウェビナーを開催しているが、始めた頃は盛況だったが慢性化しているのか伸び悩みを感じる。
100人弱と名刺を交換
不二家システムセンター(東京都江戸川区)
企業からコールセンターなどの業務委託を受けており、この展示会には10回ほど、東京開催には15回ほど出展している。来場者層と我が社の顧客層がマッチしている。今回は業務代行システムのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング、外部委託)をアピールした。コロナ下でテレワークが普及してきているが、在宅化できない業務もあり、その代行が求められている。業務代行は働き方改革による業務負担の見直しという目的もある一方、災害時でも止められない業務の対策として検討する企業がある。
ブースには通販、メーカーの中間管理職が多く訪れ、100人弱と名刺交換した。来場者数は想定以上に少ない。
ブース来場者数は200人
アクセラテクノロジ(東京都渋谷区)
この展示会には東京開催は毎回、直近では名古屋版に出展し、大阪版は初めての出展になる。東京以外の地域で顧客を増やしたいと思い、出展した。複雑な質問をスムーズに回答できるコールセンター用のオペレーションシステムを紹介した。人材の育成に悩む企業は多い。コールセンター業務は経験を必要とするが、ノウハウの引き継ぎが上手くいかず、情報共有サービスを求めている。また、窓口で即答できない複雑な質問は、上司や専任者に確認する必要があるが、その確認作業を省く方法を探す企業は多い。ブース来場者数は200人で、そのうち50人と名刺を交換した。来場層は製造業、販売、メンテナンス、金融、保険だが役職はバラバラ。金融や保険はさまざまなニーズの商品を作るため、複雑で、よりノウハウ共有を必要とする。今回はオンラインで東京本社とつなぎ、担当者から直接説明を受けられるようにした。例年よりも来場者の数は少ないが熱気を感じる。来場者の反応は良く真剣に話を聞いてくれる。
オンライン展示会にも出展しているが、セミナーの出席やメルマガの閲覧に関しては、オンラインの来場者の方が積極的な印象だ。
人数は少ないが、手応えはよい
クボタ(大阪市)
トラクター、農業・建設関連機械などを製造販売しており、この展示会には2、3回出展している。コールセンターの需要が一致すると考え、大型の業務用加湿空気清浄機をアピールした。給水の必要なく除菌水の精製もできる200平方メートル対応のものだ。テレワークが進んでも社内での打合せが全てなくなることはないので、アフターコロナを考えて興味を持つ企業がいた。社員の健康管理の向上や満足度につながると考える企業も多い。ブース来場者は通信とメーカーの役員クラスが目立ち、30人と名刺交換した。人数は伸びていないが、手応えの良さは感じている。実物絵を見てもらう必要があるため、オンライン展示会の出展は考えていない。