ワクチン証明書の提示で店内飲食も可能に @マレーシア・クアラルンプール【10月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/10/9
- マレーシア, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
マレーシアでは1日、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人が、総人口の62%に達した。経済の中心となるクアラルンプール首都圏は、2月下旬から接種を開始し、81.2%になった。
ワクチン接種率を元に、経済回復を4段階で進める『国家回復計画』では、クアラルンプール首都圏が1日から、第3段階に移行した。セミナーを含むイベントは、定員の50%以下であれば開催できる。職業訓練学校などは15日から再開される。
飲食店は、第2段階で店内飲食が許可されていたが、今回の規制緩和で営業時間を6〜24時に延長して営業できるようになった。小売店の営業時間も同じく延長され、平常に戻りつつある。一方で、観光地の再開や州をまたぐ移動は、許可されていない。
規制の緩和は、ワクチン接種を完了した人のみに適用される。保健省によると、当初はワクチン接種の有無に関わらず規制緩和の措置を適用する方針だったが、デルタ株の猛威や制限緩和による新規感染者の増加が懸念されるため、変更したという。
施設に入る際は、コロナ追跡アプリでQRコードを読み込む。店内で飲食する場合は、アプリ内のデジタルワクチン証明書の提示も必要だ。百貨店などで、食料品と必要不可欠ではない生活用品といった他の売り場を行き来する際にも、提示が求められる。証明書は、2回目の接種後に14日間が経過しないと発行されないため、この期間には入店を断られる場合がある。接種は強制ではないが、未接種の場合は社会生活が制限される状況が続く。
地域内の往来が可能になったクアラルンプール首都圏では、高速道路の交通量が増えた。同地域のショッピングモールには、週末になるとロックダウン前の90%程度の人が集まるようになった。必要不可欠な業種以外に勤務する人にもワクチン接種が進み、飲食店やアパレル、スポーツ用品、本、文房具など多くの店舗で営業を再開したからだ。一方で、入店できる人数が限られているために、長い行列ができている店舗が多く見られた。