営業とマーケティングに特化し、課題解決に向けた行動を促す @ビジネスIT & SaaS EXPO【オンライン展示会】

展示会名:ビジネスIT & SaaS EXPO(BIS 2021)
会期:2021年7月27日(火)〜29日(木)
主催:Sansan(東京都渋谷区)
出展者数:30社(31サービス)
参加者数:2500人(3日間累計)
プラットフォーム:EventHub

 名刺管理システムを提供するSansan(東京都渋谷区)が営業とマーケティング分野の企業に出展対象を限定したオンライン展示会「ビジネスIT & SaaS EXPO」を開催した。視聴者が解決したい課題からサービスを検索できるように設計し、企業と視聴者のマッチング精度を高めることを狙った。19サービスのオンラインセミナーを行い、セミナー視聴者に積極的に声をかけた企業には、大きな成果を得た企業もあった。視聴者数は3日間で延べ2500人だった。


▲取材をしたSansan(東京都渋谷区)Eight事業部イベントビジネス部の中西仁奈グループマネージャー

営業とマーケティングにテーマを限定

ー2021年開催の特徴は?

 テーマを、営業とマーケティングに絞って開催した。サービスを活用して、具体的に何をしたいかを、サービス検索の切り口にした。『商談の質の向上』『受注率アップ』『新規顧客の獲得』といった、具体的にイメージしやすいタグを提示して検索を促した。営業やマーケティングにおいて、抱える課題は人それぞれ異なるからだ。何をしたいかを切り口にすることで、課題解決につながるサービスを探すことができる。テーマを絞ることは小さな変更点かもしれないが、細部にこだわった。

対象の限定、会期の短縮でライブ感を演出

ー2020年の初回開催からの変化は?

 出展者と参加者のニーズがマッチする場を作るため、営業とマーケティングに対象を限定した。昨年は、数多くの参加者と企業が交流できるよう、対象やジャンルを絞らずに開催して49社が出展した。『セールステック』『マーケティング』などで分類して、サービスを検索できるようにした。しかし、展示会ならではの偶然の出会いや気づきを十分に生み出せず、効率よく最適な体験を届けられなかった。

 会期は3日間に短縮した。昨年は、場所と時間を問わずに参加できるという、オンラインの利点を重視して14日間の開催だった。しかし、いつでも参加できることから、来場するタイミングを逃した事例があった。今回はイベントとしてのライブ感を演出するために日程を絞り、毎日異なるセッションを提供した。

 セッションは、来場者が求める内容を効率的に伝える意識した。Eight(エイト)のビジネスイベントである、Meets(ミーツ)の特別セッションや、実際にDX推進を成功させた人の体験談、ツールの実践的な活用法などだ。ブース回遊のために、担当者が1分間でPRする時間も設けた。

▲メッセージで出展者と参加者はやり取りができる

次の行動につながるイベント設計で、メッセージ交流が2倍に

ー開催した効果は?

 出展者と参加者によるメッセージ交換の数が、昨年と比べて2倍に増えた。オンラインの交流が普及したことや、リアルな場でビジネスや人と出会う機会が減ったため、目的を持って積極的に参加した人が多かった。

 マッチングの場を提供することに加えて、次の行動につながることを意識して、イベントを設計した。長期化する新型コロナウイルスの影響下で、オンラインで新規顧客を獲得したり、商談の質を向上したりすることが求められており、課題解決ができるサービスに興味を持つ参加者が増えたからだ。

 新型コロナの感染が拡大した2020年はすぐにリアルの場に戻ると考える人が多かったが、今はオンラインで企業活動を続ける選択肢が一般化した。オンライン展示会を開催するハードルは下がったが、実のある場になっているかは疑問だ。検索サイトのようになり、次につながらない、交流できないという声を聞く。参加するだけで欲しい情報が取れる設計を、オンラインで実現したいと考えている。

名刺アプリを利用する、営業とマーケの担当者を集めた

ー集客方法は?

 顧客や、外部メディアへ宣伝して集客した。名刺アプリのEightを利用する、営業やマーケティング部門の人を中心に集めた。ターゲットを絞ったにもかかわらず、累計2500人以上と、昨年以上の人数が参加した。展示会は単なるマッチングの場ではなく、偶然の出会いや交流も価値の1つなので、ある程度の来場者数が必要だ。

解決できる課題を明確に伝えて、多数のリードを獲得した出展者

ー出展者に推奨する活用法は?

 メッセージ機能を活用して、来場者と積極的にコミュニケーションを取ってほしい。返信アクションの獲得には、自分のプロフィールを具体的に記載して、何を解決できる人なのかを想起させることが必要となる。一般的なあいさつ文ではなく、どんな業界に精通しているか、どんな事例に関わってきたかを明記すると効果的だ。

 実際に、メッセージ機能だけで多数の商談予約を獲得した出展者は、メッセージを受け取る来場者が、課題解決できるかを想像しやすいプロフィールになっていた。一方で、明確に訴求できずに、参加者からの問い合わせを待つだけに終始した出展者もみられた。

 出展者は複数の担当者を配置できるので、得意分野が異なる人を掲載するなど、次回は成功パターンを伝えて、効果を感じてもらえるよう改善したい。

テーマや方法は模索中だが、偶然の出会いを提供したい

ー来年も同じテーマか?

 テーマは検討中だ。経理とDXに需要があることが分かった。経理に特化したイベントは少ないが、請求業務や経費精算など課題は明確になっている。DXに関しては、「何から手をつけたら良いか分からない」「勉強したいが誰にも聞けない」といった困りごとがあるようだ。

 今回のイベントが完成形ではなく、試行錯誤しながら理想を探る。オンラインの良さを追求し、機能ではなく偶然の出会いや発見といった体験をつくりたい。展示会は検索サイトではないので、課題を解決するキーワードが思い浮かばなくても、サービスを探せる仕組みを模索している。自社オリジナルのプラットフォームや、違う形のイベントになるなど、可能性を探っている。

リード取得の上限がない、4つのプランを提供

ー出展料は?

 今回の出展料は、35万〜200万円だ。『セッションとブース』『Meetsセッションとブース』『ブースのみ』の3つのプランに加え、スタートアップ向けに10万円のプランを用意した。見込み顧客の取得に上限はないが、セッションプランには視聴者から見込み顧客を獲得できる機能を追加した。次回の料金プランは未定だ。

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