医療と介護業界の展示会「医療と介護の総合展」が、オンラインで開催された。リアル展では病院やクリニック、薬局、介護と看護、感染対策、デジタルヘルスの6展で構成されたが、オンライン展では1つに統合された。主催のリードエグジビジョンジャパンがRX JAPAN（東京都新宿区）に改称後、初めてのオンライン展で、6月に開催された「Japan IT Weekオンライン」と同じプラットフォームが使用された。会期中に参加した記者が、変更点、使用感などをレポートする。

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【この記事の内容】

１．インターフェースについて
　6展を1つに統合し、スポンサーのランクごとに企業を配置
２．検索について
　検索結果に企業名のみ表示し、サービス内容が分からない
３．企業ブースについて
　リアルタイムで、チャットや名刺交換ができる
４．セミナーについて
　ウェビナーからドキュメンタリー番組まで、幅広い内容を配信
５．まとめ
　サービスを探しやすい仕様へ、変更を期待したい

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１．インターフェースについて

6展を1つに統合し、スポンサーのランクごとに企業を配置

　リアル展示会は「病院EXPO」「感染対策EXPO」など6展で構成されるが、オンライン展では分かれていない。トップページにはスポンサーとして『シルバープラン』『ブロンズプラン』に該当する企業のほか、『人気ランキング』の上位企業のバナーが並ぶだけだった。セミナーの告知などはなく、今年注目するサービスや業界動向についての情報も得ることはできない。

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２．検索について

検索結果に企業名のみ表示し、サービス内容が分からない

　上部にあるメニューの『出展者・製品検索』を押すと、企業名の検索が表示された。スクロールすると構成展ごとにサービス内容で検索できるが、検索結果には企業名が表示されるだけで、具体的なサービス内容は分からない。同社が6月に開催した「Japan IT Weekオンライン」よりも、情報量が少なくなっている。企業名を表示するだけではなく、トップページのようにバナーを用いた方が、出展企業のサービスを訴求しやすいと感じた。

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３．企業ブースについて

リアルタイムで、チャットや名刺交換ができる

　企業ブースは前回と同じような仕様だが、少し変更点がみられた。画面上に散乱していた『チャットする』『ビデオ通話する』などのバナーが、今回は整列して配置されていた。一方で、いくつかのバナーは内容が重複しており、展示内容よりもコンタクト手段が目立っている印象だ。

　サービス内容は、吹き出しで簡潔に説明されている。前回は看板からサービスを推測しなければならなかったが、どんな課題を解決できる企業なのかを画面上から理解できる。

　開催時間にブースを訪れると、担当者からチャットの挨拶や名刺交換の依頼が来た。チャットが届くと、受信アラートが表示されたので、リアルタイムで対応している印象だ。名刺交換を行った場合は、名刺データをCSV形式でダウンロードできるが、チャット交流のみだと、スクリーンショットを撮るなどして残す必要がある。

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４．セミナーについて

ウェビナーからドキュメンタリー番組まで、幅広い内容を配信

　上部にあるメニューの『セミナー』を選択すると、アクセスした時間帯以降に視聴可能なセミナーが表示された。各セミナーの情報では、登壇者や内容、企業の詳細が確認できる。「Japan IT Weekオンライン」では掲載されていなかった情報だ。資料を使ったウェビナーから、ドキュメンタリー番組のようなものまで幅広い内容で、興味深く視聴できた。

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５．まとめ

サービスを探しやすい仕様へ、変更を期待したい

　前回の「Japan IT Weekオンライン」から仕様が変更されたが、グレードアップとは言い難いと感じた。トップページや検索機能など、来場者の課題解決につながるサービスを探しにくい仕様になっている。特に、トップページにスポンサーのランクを表示しても、来場者には何のメリットもないだろう。少なくとも、6つの構成展と課題感、それぞれの出展者をまとめたページが必要なのではないだろうか。