集客に悩む飲食店がデリバリーやテイクアウトに注目[口コミ]@FOOD STYLE Kansai 前編

展示会名:FOOD STYLE Kansai(フードスタイル関西)2021
会期:2021年6月15日(火)~17日(木)
会場:インテックス大阪 4号館
主催:FOOD STYLE Kansai 実行委員会(イノベント)
出展者数:232社
来場者数:1万7005人
構成展:関西ラーメン産業展、関西うどん・そば産業展、関西居酒屋産業展、ベジタブル(アグリ)・ミート・シーフードスタイル、全国食の逸品EXPO、フードテックスタイル、業務用冷凍食品・時短業務用食材スタイル、アルコール・ソフトドリンクスタイル、保健機能食品・飲料スタイル、フードデリバリー・テイクアウトスタイル、フードディフェンススタイル、感染症防止対策スタイル、ホレカスタイル(ホテル・レストラン・カフェスタイル))、映える店舗設備・サービススタイル

 2019年まで続いた「関西外食ビジネスウィーク」が外食・中食・小売の垣根が低くなりつつある現状を踏まえリニューアルされ、食の総合商談展示会「FOOD STYLE Kansai」として開催された。当初は5月に予定されていたが、緊急事態宣言により、延期されての開催となった。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止したため、延期でも開催を望む声が多かったという。延期による出展のキャンセルは10社ほどあった。

 飲食店やホテル、菓子や食品メーカー、ECサイトを運営する小売業者が来場。デリバリーやテイクアウト、感染症対策の商材への関心が高く、紙製の容器、かばん用のLED、無線機器、パーテーションが人気だった。また、今回新設された「全国食の逸品EXPO」には、関西をはじめ全国から地域の特産品が並び、バイヤーらの関心を集めた。


3日間で約350人がブース来場

ケーピープラテック(兵庫県加東市)

 使い捨て容器メーカーで、この展示会には2回目の出展となる。水や油が容器にしみないよう内側にフィルム加工を施した紙容器をアピールした。素材は紙が95%を占めるので紙容器として扱うことができる。ブースには個人店から大手チェーン店、ジャンルも焼肉店からホテルまで幅広い層が訪れ、関心を寄せていた。飲食店の多くは環境問題に配慮する中で、料理を盛りつけたときの見栄えやコスト削減といった点から使い捨て容器を再考している。特に薄茶色の未晒の紙容器に透明のフタが付いたタイプが人気だった。3日間で約350人訪れた。


オリジナル商品の相談を受けた

六甲味噌製造所(兵庫県芦屋市)

 味噌を製造しており、兵庫県物産協会がとりまとめた『五つ星ひょうご』ブースで出展した。ブースには開業予定の飲食店業者やECサイトを運営する小売業者が訪れ、オリジナルの岩津ねぎみそなどに注目していた。味噌漬けや餃子向けに業務用味噌をオリジナルで作れるかという相談もあった。


3日間で約100人がブースへ、冷やかし来場は減った

パシフィック湘南(神奈川県茅ケ崎市)

 無線機器メーカーで、この展示会には10年ほど出展している。フードコートなどで利用される待機用の無線機器を紹介した。コロナ下で医療施設での待合や工場の積荷の順番待ちなど、密集を避けるための新たな需要として生まれた。フードコートに限らず、飲食店でも席の順番待ちの際、自家用車内で待機してもらえる。知らせはブザーが鳴るだけのシンプルなつくりで、アプリの導入などの必要もなく、誰でも扱うことができる。

 ブースには3日間で約100人の飲食店関係者が訪れた。来場者はここ10年で一番少ない。冷やかしの来場者が減って目的あるバイヤーが訪れているのは分かるが、この人数で商売につなげるのは厳しい。

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