入国時の隔離免除に、アメリカとEUを追加 @イギリス・ロンドン【8月4日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

帰国時に隔離なしが認められる渡航先、グリーンリストの国と地域

 海外旅行の規制が緩和したイギリスでは、旅行先の国や地域をリスク別に分け、帰国後の対応を3段階に分類した『Traffic Light system(信号機システム)』を採用している。新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した人は、緑と黄色に分類された国のほか、アメリカ、フランス以外のヨーロッパ諸国から入国する際に、10日間の隔離が免除される。

 入国時の対応は、緑に分類された国は、搭乗72時間以内のPCR検査が陰性であること、旅行先へ到着した2日目にPCR検査を受けることが求められる。黄色は、緑の措置に加えて、到着後に10日間の自己隔離や複数回のPCR検査が必要だ。赤は、搭乗72時間以内のPCR検査が陰性であること、旅行先へ到着した2日目と8日目のPCR検査、政府指定の宿泊施設で10日間の自己隔離して、その費用を自己負担する。

 政府は、自宅で抗体検査ができるキットを、新型コロナワクチンの未接種者に送付することを検討している。未接種でも抗体ができるのかという、科学的な理解を深めるためだとしている。国内では18~30歳の接種が滞っており、30歳以下の32%は接種を希望していない。しかし、仮に抗体がある場合は、ワクチン接種が不要である可能性もあるとして、調査を進める。

 1回の接種で完了する、ジョンソン・アンド・ジョンソン製は、デルタ変異株に対する効果が低いことが分かった。他社製に比べて、抗体レベルが半分ほどのため、取り扱いを見合わせている。

 3回目の追加接種、ブースター接種が、50代以上に対して9月6日から開始される。12月上旬には終了する予定で、今年はクリスマス休暇の前に、感染を封じ込めたい狙いだ。

 新型コロナの追跡アプリによる通知により、10日間の自己隔離が必要となり出勤できない人が増加している。接触に心当たりのない人にも通知が届く事例が相次ぎ、通知音とパンデミックをかけあわせた『ピンデミック』として問題になっていた。加えて、ジョンソン首相が、感染が確認された大臣の濃厚接触者であるにもかかわらず、自己隔離を意図的に回避しようとしたことが公になり、アプリの削除や、電源を切るなどの対応をする人が増加した。

 ロックダウンの解除に伴い、口紅の売り上げが1~3月と比較し61%上昇した。オフィス勤務やナイトクラブの再開により、利用者が増加したことが影響している。鮮やかな色が人気で、口元を明るく彩って夏を楽しみたい人が多いのかもしれない。

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