ロンドンで完全ロックダウン検討、不安広がる @イギリス・ロンドン【9月30日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

▲新型コロナウイルスの感染確認アプリ

1日の新規感染者数が7143人を記録 過去最高

 イギリスでは9月29日、新型コロナウイルスの新規感染者数が7143人を記録した。パンデミックはじまって以来のもっとも多い数となっており、動揺が広がっている。北イングランドやロンドンでは感染者数が急増していることから2週間の完全ロックダウンが検討されている。完全ロックダウンになった場合はレストランやパブ、バーは営業禁止となり、経済的打撃を心配する声も上がっている。

 ロンドンの中心街では人気の少ない日々が続いている。他国からの入国にあたって自己隔離が必要となる国が増えていることから観光客はほとんど見かけられず、テレワークが推奨されていることからビジネスマンも少ない。今後ロックダウンが行われれば、現在営業している小売店も打撃を受けることになると見られる。

 ロックダウンへの危機感が高まっているためか、スーパーなどの小売店舗での品薄が再び広がっている。特にパスタや缶詰、粉類、トイレットペーパーは多くの店で品切れで、購入数に制限をかける店舗も増えている。以前のロックダウン時にもこうした品薄状態が広がり、混乱を招いていた。

 政府も感染拡大の防止に躍起になっている。9月28日からは自己隔離義務の違反者に対する罰金が1000ポンド(約13万7000円)から1万ポンド(約137万円)へと増額されることが決定した。一方、自宅での勤務が難しく、自己隔離によって収入が減少する可能性がある場合、500ポンド(約6万8000円)が支給される制度も設けられた。また、北西部のウィガンやストックポート、ブラックプール、リーズで規制強化が発表された。ウェールズの3地域でも新たにローカルロックダウンが実施され、再び引き締めが厳しくなっている。

 暗いニュースが多い中、ドイツの大手ディスカウントチェーン「ALDI(アルディ)」が今後12カ月間で新たに100店舗をオープンさせる計画を発表した。新規雇用者は4000人に上る見込み。また、VAT(付加価値税)の減税も3月末までの延長が発表され、失業率の上昇に歯止めをかける狙いだ。

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