動画とデジタルブックで、製品を魅せる企業ブース @人とくるまのテクノロジー展ONLINE【オンライン展示会】

展示会名::人とくるまのテクノロジー展 2021 ONLINE
会期:2021年5月26日(水)~7月30日(金)
主催:(公社)自動車技術会
出展者数:458社(5月26日現在)

 自動車技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展」が、オンラインにて開催された。主催者企画は、バーチャル空間で映像とパネルを活用したが、企業ブースはデジタルブックで製品を展示する手法を取った。

 リアル展の中止により、展示する予定だった主催者による企画コーナーを設けた。会期は2カ月間で、前半は横浜、後半は名古屋の展示期間とした。名古屋の会期中に参加した記者が、主催者企画、セミナー、出展者ページ、機能、操作感などをレポートする。


【この記事の内容】

1.インターフェースについて
 横浜展と名古屋展の会期に合わせて、展示内容を変更
2.主催者企画展示について
 映像とパネルを用いたバーチャル空間で、6つのテーマを展示
3.講演について
 最新技術や材料、研究を発表、配信期間は限定的
4.企業ブースについて
 クリアな画質と詳細な説明で、7分野の製品を紹介
5.ワークショップについて
 30分の動画がランダムに並ぶ、検索機能の充実が必要
6.技術紹介の動画について
 技術を10分の動画で説明、企業ページへの動線もスムーズ
7.検索について
 フリーワードと7つのカテゴリーから検索できる
8.デジタルブックについて
 自動車技術、テスティングの情報を提供、ダウンロードも可能
9.まとめ
 デジタルブックのように整った企業ブース


1.インターフェースについて

横浜展と名古屋展の会期に合わせて、展示内容を変更

 事前登録の上、ログインして入場する。ログイン情報はブラウザに記憶されるので、2回目のアクセスからは入力が不要だ。

 イメージ画像の上に、現在は横浜展と名古屋展、どちらの会期に当たるかが表示されていた。会期により『主催者企画展示』『支部企画展示』『各種講演』の内容が異なる。最上部のメニューバーから、これらの3項目のほか『出展者エリア』『ワークショップ』『技術情報ブリーフィング』に移動できる。

 スクロールすると、『各種企画』としてバナーが6つ表示された。各企画の右上には、名古屋展の企画であることを表わす「Nagoya」のマークがついている。横浜展のものは公開されていなかった。

 下部には、『出展者エリア』『ワークショップ』『技術情報ブリーフィング』に移動するバナーが並ぶ。どちらも製品や技術について詳しく紹介すると紹介されているが、違いが分かりにくいと感じた。

 トップページの最上部にあるメニューバーと、ページをスクロールして現れる各バナーの内容が異なっており、どちらを基準に回遊したら良いのか迷った。


2.主催者企画展示について

映像とパネルを用いたバーチャル空間で、6つのテーマを展示

 主催者企画展示は、展示空間がバーチャルで表示された。3D空間にはなっていない。周囲にパネル、中央に車が配置され、人々が展示を見る様子が描かれている。数字の上にカーソルを合わせると、説明がポップアップで現れた。各数字は、少しスクロールして現れる右下のバーに対応している。

 主催者企画展示は、6つのテーマで構成される。各テーマは映像とパネルを用いて、詳しく解説されていた。

 展示物として、デジタルブックのような画像が表示された。画像の拡大、動画の再生が可能なものもある。資料のダウンロードはできないが、オンライン上で細部まで確認ができた。

 各企業の製品や技術も展示され、クリックするとページ内の該当資料に移動した。『中部支部企画展示』は『主催者展示企画』とほぼ同じ構造だった。


3.講演について

最新技術や材料、研究を発表、配信期間は限定的

 講演は『新車開発講演』『材料技術講演』『中部支部企画講演』『中部支部研究発表会』の4種類があり、クリックして詳細に移動する。

 各講演は、配信日時が決まっており、当日にならないと視聴できない。視聴予約やリマインダーの機能はないので、自分で管理する必要がある。企業ブースへのリンクは設定されていない。


4.企業ブースについて

クリアな画質と詳細な説明で、7分野の製品を紹介

 出展者ブースは、『自動車』『部品』『材料』『テスティング』といった7つの分野で構成される。バナーが大きいので、スクロールしなければ全ての項目が確認できない。大きくする必要性は感じられないので、一覧で全ての項目が表示される方が親切ではないだろうか。

 各分野のバナーをクリックすると、該当する企業のリストが表示された。文字情報を含む企業と、ロゴマークのみの企業と、2種類のバナーがあった。

 企業のバナーをクリックしてブースに入る。最初に目に入るのはイメージビジュアルだ。スクロールすると『出展製品』『動画』『カタログ』『ブリーフィング』『ミーティング予約』を確認できる。『お気に入り』や『お問い合わせ』の機能も装備されている。

 製品の『詳細をみる』を押すと、技術や製品の詳細ページに移動する。情報量が多く、スクロールを多くする必要がある企業も目立つ。画像は全体的に解像度が高く、クリックすると大きく表示される場合もある。動画を用いた説明は、Vimeoにて行われた。

 『カタログ』では、デジタルブックで閲覧できるほか、PDFとしてダウンロードも可能だ。『カタログ一覧はこちら』に、企業のカタログがまとめられているが、一括ダウンロードはできない。お気に入りに入れた企業は、マイページから参照ができる。


5.ワークショップについて

30分の動画がランダムに並ぶ、検索機能の充実が必要

 『ワークショップ』には、出展企業による30分程度のセミナー動画が並ぶ。各セミナーの説明には、内容やイメージ画像、企業名、タイトル、登壇者と役職が表示される。セミナーは、50以上あるので、タブなどで検索ができる機能があると、視聴したいものが探しやすいと感じた。

 『動画を見る』というボタンから、再生ページに移動する。すぐに視聴できるものと、視聴申請が必要なものがあった。右側に表示される『お問い合わせ』を押すと、動画が最初に戻ったり中断したりした。別のタブを開いたり、ポップアップ画面を設定したりと工夫が必要だろう。


6.技術紹介の動画について

技術を10分の動画で説明、企業ページへの動線もスムーズ

 『技術情報ブリーフィング』では、10分以内の動画で技術や製品を紹介する。展示会に合わせて製作されたようで、端的に情報がまとめられていた。企業ページへもスムーズに移動できる。11社が合計12本の動画を公開しており、リロードするたびに並びがランダムに変化した。


7.検索について

フリーワードと7つのカテゴリーから検索できる

 出展する企業や製品を、フリーワードやカテゴリ別に検索ができる。カテゴリ検索では、文字のみで該当する企業が一覧で表示された。企業名だけではなく、製品の画像も表示した方が、検索しやすいだろう。


8.デジタルブックについて

自動車技術、テスティングの情報を提供、ダウンロードも可能

 トップページの最下部に、『次世代自動車技術最前線』『テスティングツール最前線』のバナーがあり、それぞれデジタルブックに移動した。リンクからオンライン上で閲覧できるほか、PDFとしてダウンロードすることも可能だ。


9.まとめ

デジタルブックのように整った企業ブース

 企業ブースは、デジタルブックのようなビジュアルを採用していた。レイアウトが整っているので閲覧しやすいと感じた。バーチャルブースなどで飾らなくても、クリアな画像と、細部まで説明が記載されており、十分な情報を得ることができた。

 一方、サイトの構造は分かりにくい。コンテンツや資料の量が多いにも関わらず、トップページからの回遊ルートが不明確だった。各企業がそれぞれの顧客に案内を送り、ダイレクトに企業ブースやセミナーに来場することを想定したオンライン展示会なのかもしれない。

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