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- 配信に慣れた参加者たちがオンライン展示会を盛り上げる @Inter BEE ONLINE【オンライン展示会】
会期:2020年11月18日(水)~20日(金)
アーカイブ期間:2020年11月18日(水)~2021年2月26日(金)
主催:(一社)電子情報技術産業協会
11月18~20日に幕張メッセで予定されていたメディア産業の展示会「Inter BEE」は、新型コロナウイルスの影響により、今年はオンラインで開催された。本紙記者が参加した、カンファレンスや企業ブースについてレポートする。
【この記事の内容】
1.インターフェイスについて
個別情報は自ら検索しなければならない
2.カンファレンスについて
オンラインイベントに慣れた登壇者や視聴者が多い
3.ブースについて
資料をダウンロードできる
4.アーカイブ期間
5.まとめ
1.インターフェイスについて
個別情報は自ら検索しなければならない
来場者は事前登録し、ブラウザ経由でオンライン会場にアクセスする。会場の構成は『トップページ』『出展エリア』『カンファレンス』に分かれている。
『トップページ』ではイベント期間中(11月18日〜20日)の10〜17時に、カンファレンスの見どころや、注目商品情報を配信する。紹介されたカンファレンスや商品情報は、いちいち検索して探し出さなければならない。すぐに見に行ける動線が欲しいと感じる。
2.カンファレンスについて
オンラインイベントに慣れた登壇者や視聴者が多い
出展者セミナーのほか、「Inter BEE」独自のプログラムを配信する。テレビ、ラジオのような視聴意欲をかきたてるタイトルのプログラムが多く、3つのセッションをリアルタイムで視聴した。
『デジタルに舵を切れ! 異業種に学ぶビジネスモデル革命』のセッションは、トークも参考資料も内容が濃い。登壇者も見られることに慣れていた。
視聴人数が表示され、チャットが動いていたため、ライブ感を得ることができた。常時400人前後が視聴し、業界的にオンラインに慣れた視聴者が多いようで、気軽に発言が投稿された。ニックネームで参加できることも、発言のハードルを下げていたようだ。運営側から登壇者に対する質問を促すメッセージが表示され、何件か投稿されが、登壇者同士の話が盛り上がり、投稿に反応がないまま配信が終了したものもあった。投稿に対する反応があれば、双方向性を感じさせることもできたかもしれない。
『Adobe Day@Inter BEE CREATIVE〜2021年の制作ワークフロー〜』では、台湾のクリエイティブ市場における最新ツールや通信情報について話が出た。Adobe製品のヘビーユーザーと思しき参加者たちがコメント欄で盛り上がり、気軽にコメントすることができた。
『都市をメディア化する case of 深セン&渋谷』ではテイラーワークス内の「Inter BEE」のコミュニティと連携されており、Synamon(東京都品川区)の3Dアバターで参加するバーチャル会議システムを活用したセッションが配信された。登壇者はバーチャル空間上に存在しており、空間の活用法や音声の方向性などを体感することができた。
動画の画質はよい。一部でノイズが混じっていたが、アーカイブでは解消されていた。全体的に、登壇者も視聴者もオンラインイベントに慣れている人が多い印象を受けた。
3.企業ブースについて
資料をダウンロードできる
バナーの大きさが、リアル展示会における小間数にあたる。企業ブースには、説明、動画、連絡先を表示したカタログが並び、資料をダウンロードできる。メッセージをやりとりする機能がないのが惜しい。ライブ感は感じられないが、カンファレンスで体感できるので、ブースはこれで良いのかもしれない。
工夫を凝らした企業ブースもあった。アマゾンウェブサービスジャパンは、リアル展示会場のようなバーチャル空間にモニターを並べ、動画や資料を視聴させる仕組みを採用した。何もない空間にアマゾンブースだけが存在し、後ろを振り返ると地平線が見えた。一瞬、バーチャルの世界で遭難しそうな気分になった。
『ランダムウォーク』という機能を使うと、意図していないブースが表示された。単純にブースをランダムに再生するだけのものだったが、ストーリー性を持たせる、といった一工夫でもう少し面白く見せられる気がした。
真剣に商品を探す人にとっては、どのブースでどの商品に出会ったかを確認できるよう、ブックマークやお気に入りなどの機能があると便利だと感じた。
4.アーカイブ期間について
アーカイブ期間は2021年2月26日まで設けられている。時間や場所の制限がないことががオンライン展示会の強みだと感じる。カンファレスンスが開催された11月18日〜20日以降、一部視聴できなくなったが、大半のコンテンツにおいて制限がなかったのも良い。
5.まとめ
放送業界は主催者、登壇者、来場者ともオンラインに慣れており、関係者がそれぞれライブ感を生み出していた。放送業界はオンライン展示会との相性が良い。華やかなカンファレンスは人を集めていたが、企業ブースがどれほどの成果を生んでいたのかは気になるところだ。