セミナー配信と商談予約に特化し、マッチングを支援 @B2B Bridge【オンライン展示会】

展示会名:B2B Bridgeオンライン展示会 2021
会期:2021年6月3日(木)・4日(金)
アーカイブ期間:2021年6月7日(月)~8月31日(火)
主催:木村情報技術
出展者数:34社

 新しいことを探す企業と、新しい技術やサービス、協業先をつなぐオンライン展示会「B2B Bridge」が開催された。自動車、建設、電子工学、食品、製造、ITといった業界から、34社が出展した。会期中に参加した記者が、セミナー、出展者ページ、機能、操作感などをレポートする。


【この記事の内容】

1.インターフェースについて
 参加企業、セミナーを一覧で表示
2.セミナーについて
 視聴がスムーズ、リアルタイムで質疑応答も
3.企業ブースについて
 AIチャットやカレンダー予約を活用し、無人で対応
4.出展者の声
 オンライン活用方法は学べたが、リード獲得につながらず
5.まとめ
 セミナーと商談に特化した、操作に優れたプラットフォーム


1.インターフェースについて

参加企業、セミナーを一覧で表示

 事前登録の上、ログインして入場する。トップページは、白と青を基調としたデザインだ。スクロールすると、『参加企業一覧』と『タイムテーブル』が表示される。

 『参加企業一覧』には、出展する34社のロゴが並ぶ。ロゴをクリックすると、サイト内の企業ブースではなく、各企業のウェブサイトへ移動した。全社が一覧で閲覧できるが、何を扱うのか分からない企業も多いので、簡潔に説明を入れると良さそうだ。

 『タイムテーブル』には、会期中に配信されるセミナーが番組表のように並ぶ。枠内には企業のロゴとセミナーのタイトル、動画を表す小さな画像が表示される。配信時間は各企業40分で、同じ時間帯に3社のセミナーが配信される。各枠内の情報は、必要最低限に絞りこまれており、一度に多くの時間帯・企業が表示され、一覧性に優れていると感じた。

 動画は配信終了か、これから配信されるのか、一目で分かるようになっていた。配信前の動画には『視聴する』と表示されるが、クリックしても該当の時間帯しか見ることができない。「配信中」や「配信前」といった表現の方が、適しているだろう。

 各枠の上にカーソルを合わせると、グレーの吹き出しでポップアップが表示された。セミナーの詳細が確認できる。途中で説明の文字が切れているものもあった。

 興味があるジャンルから、セミナーを絞り込むことができる。『自動車産業』『建設業』『エレクトロニクス産業』『食品産業』『製造業』『IT・通信産業』『その他』といった7つの項目があり、クリックすると該当企業のセミナーが表示される。


2.セミナーについて

視聴がスムーズ、リアルタイムで質疑応答も

 トップページにある『タイムテーブル』から、各企業のセミナー情報をクリックすると、企業ブースに移動した。セミナー画面にリンクしていると思ったので、企業ブースが存在することに驚いた。企業ブースは余白が多く、一見すると制作途中のようにも感じられた。

 上部に表示される『Zoomウェビナーへ』というボタンを押して、Zoomの画面を開く。名前とメールアドレスを入力すると、ウェビナーが視聴できる。

 セミナーの配信時間になると、進行役による開始のアナウンスがあり、登壇者が現れた。リアルタイムで配信され、音声はクリアで動画の再生もスムーズだった。プレゼン資料は画像の解像度が低く、見づらいものもあった。チャット機能は無効だったが、セミナーの最後に質疑応答の時間が設けられていた。視聴したセミナーには、専門的な内容の相談が寄せられていた。

 別のセミナーを視聴する際には、再び名前とメールアドレスの入力を求められる。視聴の度に入力するのは面倒に感じたので、登録時の情報を自動入力する機能を活用したい。


3.企業ブースについて

AIチャットやカレンダー予約を活用し、無人で対応

 セミナー情報のページから、企業ブースに入る。画面にはセミナー視聴のほか、企業のウェブサイトにリンクする『会社ホームページ』のボタンが配置されている。会社概要、商材資料のダウンロード、プロモーション動画の視聴もできる。

  右下の『AIコンシェルジュ』をクリックすると、チャットボックスが表示された。想定される質問事項が記載されており、ボットが回答する。非常にスムーズに動き、快適に操作できた。業務内容や取扱製品など、ある程度の回答には対応していたが、細かい質問に対しては、企業のメールアドレスや電話番号などの問い合わせ先を案内された。

 『お問い合わせ』や『リモート商談予約』の機能も備えている。問い合わせを押すと、パソコンのメーラーが起動した。リモート商談予約を押すと、予約カレンダーサイトへと移動した。シンプルなデザインのカレンダーなので、操作に迷うことはなさそうだ。


4.出展者の声

オンライン活用方法は学べたが、リード獲得につながらず

マリ(京都市)

 セミナー動画を事前に作成し、当日は質疑応答のみリアルタイムで対応した。質疑応答と後日行う個別商談のみ対応するので、コミュニケーションの効率化に役立った。また、オンラインにおける、効果的なプレゼンテーションの技術、方法を習得できた。

 一方、主催者から提供される来場者の情報は、セミナー視聴は社名のみだった。メールアドレスや担当者名は、オンライン商談の予約で得られる。セミナーや動画を視聴した場合は、関心があるはずなので、詳細な情報提供を期待したい。

 今回は、木村情報技術と出展者が「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金〔ビジネスモデル構築型〕」を活用したので、無料で出展できた。費用が課題なので、今後のオンライン展示会への参加は未定だ。


5.まとめ

セミナーと商談に特化した、操作に優れたプラットフォーム

 シンプルなプラットフォームだが、セミナーと商談に関する機能は、十分に実装されている。『トップページ』『企業ページ』『Zoom』の3階層のみで構成されているので、情報が整理され、操作性に優れていた。『AIコンシェルジュ』の機能は、どのくらい活用されたかは不明だが、シンプルなサイトにおいて、面白い体験だった。

 セミナー視聴では、Zoomを立ち上げる度に、名前とメールアドレスの入力を求められるのが手間に感じた。正確な情報が入力されるとは限らないので、登録時の情報が自動的に反映される、または入力を省略する仕様であると、参加しやすいのではないか。

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