総務・人事・経理といった、バックオフィス業務の展示会「総務・人事・経理Week」には、管理部門の担当者や経営者が集まった。働き方改革へ意識が高まっていることを背景に、オフィス環境の改善、業務効率化やテレワークに取り組む企業が増えている。健康器具やITツール、防災の商材に関心を寄せる来場者が目立った。

　ぶら下がり健康器、上体伸ばし器具を展示した日都産業（東京都杉並区）には、幅広い業界から社員の健康に関心を寄せる大手企業が集まった。デスクワークの人を対象にしていたが、工場でも同じ体勢の作業が多いため需要があった。「健康経営というワードが注目された。2人用の器具は、社員間のコミュニケーション活性化に役立ててほしい」（小倉太郎さん）

　ペーパーレスを実現するサービスを展示したスカイコム（東京都千代田区）には、紙書類の電子化、脱ハンコを目指す総務や人事、管理部門の担当者が訪れた。業務フローは変えずに、電子化、電子印鑑の押印ができる点が注目された。「1日100人と名刺交換ができた。直感的に使いやすそうか、導入しやすいかを重視する人が多かった」（東英樹さん）

　サイト制作、運用改善サービスを展示したコネクティ（東京都新宿区）には、自社の認知拡大、広報やPRに課題を感じる中小企業が来場した。新型コロナウイルスの影響下で、リアルからオンラインに移行し、集客や接客の課題が浮き彫りになった企業が多かった。「自社で開催するウェビナーでリード獲得の数は増えている」（長田将和さん）

　災害用の携帯トイレを展示した、まいにち（大阪府岸和田市）には、設備や施設の管理企業の経営者、総務の担当者が集まった。アートが描かれた箱に凝固剤と排便袋が入った製品は、普段は装飾として楽しみ、緊急時や災害時にトイレとして使用できると関心が集まった。「近年は自然災害が目立つので、災害用品を備えたい企業が多い」（黒川隼己さん）