3度目のロックダウン、18歳以上がワクチン接種の対象へ @マレーシア・クアラルンプール【5月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

▲イスラム暦新年を祝うショッピングモールの飾り付けも今年は控え目だ

 マレーシア政府は、ワクチン接種を希望する18歳以上に、投与を進める方針を発表した。在住する外国人も対象で、12週間で2回の接種を無料で受けられる。クアラルンプールと隣接するセランゴール州から接種を始める予定で、2日から予約の受付を開始した。接種会場は、マラヤ大学、マレーシア国民大学、プトラワールドトレードセンターなど4カ所だ。

 今回の計画では、アストラゼネカ製を推進し、予約は公式サイトから行う。従来はファイザー製とシノバック製が使用され、感染追跡アプリの『MySejahtera』から予約を受け付けていた。予約率は、3日の時点で、国の行政機関が集まるプトラジャヤは99%であった一方、東マレーシアのサバ州では15%と、地域によって異なる。

 政府のワクチン接種の方針が変わるたびに、予約の登録がキャンセルされるなど、国内では混乱が続く。また、日本ではアストラゼネカ製は審査中であるため、在住邦人が渡航時に接種が有効となるのか、不安視する声が高まる。

 クアラルンプール首都圏では、ロックダウンが「条件付き行動制限例(CMCO)」に緩和されている。しかし、人々の動きが再び活発になり、海外からの変異株が猛威をふるっているため、感染者数は3000人を超え、重症化する例が増加している。そのため、感染者の増加が著しい6つのエリアでは6日から、厳しいロックダウンである「行動制限令(MCO)」へ、再び移行することが決まった。クアラルンプール市内は特に変更はない。

 行動制限令は3度目の発令となった。同エリアでは原則、出入りが禁止となるため、移動に関する規制が細かく決定された。例えば、大学生が帰省するための期間は7~12日、その後学校に戻るための期間は15~20日となる。

 行動制限令が発令された背景には、クアラルンプール市のスンガイブロー病院、クアラルンプール病院、マラヤ大学医療センターの病床利用率が、再び90%を超えている現状がある。特に、新型コロナウイルス疾患者を専門に扱うスンガイブロー病院は、人工呼吸器などの医療機器を調達し、重症患者の対応を強化したが、間に合わなくなりつつあるようだ。

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