宅配アプリ、デリバリーサービスが好調 @タイ・バンコク【3月23日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2020/4/1
- タイ, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
タイは3月22日から実質的な入国制限を始めた。全ての外国人に対し、入国72時間以内に医師が発行した新型コロナウイルスの陰性証明書の提出と、10万アメリカドル以上の治療費を補償する保険への加入を義務づけた。23日には隣国に接する18カ所全ての国境が閉鎖され、一部の貨物しか出入りできなくなり、物流にも影響を与えた。一方、タイは東南アジア諸国の中では食品や工業製品の生産量が多く、国内消費分は問題ないという意見もある。
バンコクや多くの県や地域では21日から飲食店をはじめ小売店、商業施設、エンターテインメント施設の営業が停止され、しばらくは消費の落ち込みが見込まれる。バンコクではスーパーの食品売り場、薬局、銀行など必要最低限の業種に限り、営業が認められている。飲食店に対しては、法的な強制力のある停止命令が下り、テイクアウトのみ可能だ。多くの一般企業では22、23日から在宅勤務に切り替わる模様だ。営業が認められたスーパーでは、21日こそ買いだめや買い占めが見られたものの、翌日以降は落ち着きを取り戻し、商品棚も通常時とほとんど変わらない。
打って変わって宅配アプリの配達員らは大忙しだ。配車アプリが運営する『GrabFood(グラブフード)』、LINEの『LINE MAN』、フードデリバリー・アプリの『foodpanda(フードパンダ)』が、屋台から高級レストランまで、さまざまな飲食店の料理を、コーヒー1杯から配達してくれる。店内飲食が禁止されたため、飲食店の多くがデリバリーサービスを開始しており、フードデリバリー業界の急成長が感じられる。飲食店などの営業停止命令は今のところ4月12日まで、地域によっては3月いっぱいまでの予定だ。