仕事、収入への不安が増すばかり @イギリス【4月20日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

 
  • 2020/4/22

ロックダウン、間もなく1カ月

 ロンドンで3月23日に始まったロックダウンは、1カ月を迎えようとする今日も続いている。『panic buy(パニックバイ)』と呼ばれる商品の買占めは、当初に比べれば落ち着いてきたものの、強力粉は今も皆無で、卵も品薄だ。

▲イギリス政府から国内全ての家庭宛てに届いた通知

 政府が、イギリス国内全ての家庭に届けた通知には、「STAY AT HOME (家で過ごそう) 」「PROTECT THE NHS (NHSを守ろう)」「SAVE LIVES (命を守ろう)」という3つのメッセージが記されていた。NHSはNational Health Service (国民保健サービス)の略で、国民が無料で医療行為を受けられる公共サービスだ。

 3週間前から毎週木曜日夜8時になると、ロンドンでは、全ての家で窓が明けられ、住人がドアの外に出て拍手をするようになった。新型コロナの感染リスクがある中でも働く、NHS従事者や、教師、医療関係者、ドライバー、スーパーで働く人たちに向けて、感謝を表すためだ。子供たちは鍋を持ちドラムのようにカンカンと叩きながら、掛け声とともに拍手をする。SNSのハッシュタグから始まったこの行動は、イギリス全土に広がった。

▲ロンドンの中心部に位置し、商店や娯楽施設が立ち並ぶ、コベントガーデンもゴーストタウンのように

 ロックダウンの状況下で許されている外出は、必要最小限の買い物と、通院、やむを得ない出勤、そして1日1回の運動。それ以外は許されていない。皮肉にも、ロックダウンが始まってから、ロンドンは非常に天気が良い。庭がある家はいいが、サッカー、日光浴、ピクニックを詩に公園を訪れる人があとを絶たず、公園を閉鎖する案もささやかれ始めた。

 イギリスが欧州で一番大きな被害を受ける、という報道も多い。感染者の8人に1人が亡くなっており、大型イベント会場である、ExCeL London(エクセルロンドン)がナイチンゲール病院という野戦病院に変わった。

▲ナイチンゲール病院となった、コンベンション・センターExCeL London

 ロックダウンの3日前に学校が閉鎖され、仕事を家でしなければならない子どものいる家庭では、ホームスクーリング(home schooling・自宅学習)が大きな負担となっている。1日1回の運動以外、外に出ることができないためにストレスをためた子供の世話で、職を失った人もいる。

 ただ、学校をはじめ、教育に関わる環境はオンラインで整えられている。さまざまなサイトが教材の提供を無料で行い、中学校以上の子どもたちには『SHOW MY HOME WORK』というアプリを使って宿題が出される(これは学校閉鎖前から行われていた)。アプリを通じて毎日課題が学校から送られ、 タブレットやパソコンを持っていない家庭には学校が貸し出しをしている。

▲ 強力粉は今も皆無で卵も品薄な状態

 経済面では1930年以来の不景気と言われている。失業者も増え、日本でいう生活保護の申請者も増加した。政府は給与の80%を保証する政策を打ち出したが、その前に解雇された人の失業が解かれるわけではない。フリーランスには金銭的手当が6月まで出ない。金額は政府が計算するため、自身で対策を打つ手立てはない。生活は続き、家賃、住宅ローンは払わねばならず、銀行が無担保無利子で貸し出すようになったが、ローンには変わらないため、市民の不安は増すばかりだ。

 桜が花をつけていることに気が付いた。 ロックダウンのおかげで空気が澄んでおり、夜の散歩でかつてロンドンで見たことがないほど、きれいな星をみた。


【特集】新型コロナウィルスがイベント、展示会産業に与えた影響
ABC

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