変異株への感染が止まらず、在宅命令が再発令@カナダ・トロント【4月20日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/4/20
- カナダ, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
新型コロナウイルスのワクチン接種計画が第2段階に移行し、医療従事者の86%以上、80歳以上の81%以上が、少なくとも1回目のワクチン接種を終えた。これにより、人口の15%以上がワクチン接種をしたことになる。
一方、トロントのあるオンタリオ州は17日、1日あたりの新規感染者数が4800人を突破した。ワクチン接種を推進しても変異株の感染スピードが速く、入院患者数や集中治療室の占有率が過去最多の状況だ。このまま増加が続けば、5月末までには1日1万人以上の感染者が発生すると予測される。
そのため、特に感染率の高い地域に住む18歳以上の住民に対して、当初の予定よりも優先的に接種する計画が浮上した。該当の地域は、感染パターンや死亡率などを元に決められ、郵便番号で対象者を発表するという。
同州ではロックダウンに加えて、在宅命令が5月20日まで再発令された。屋内の集まりは同居人に限定され、一人暮らしの場合は屋外で親しい友人や家族に会うことができる。在宅勤務や学校のリモート授業が要請され、必要最低限の買い物、医療以外の外出は、750カナダドル(約6万5000円)の罰金となる。警察が検問所を設けて、外出の目的や必要性を確認することが決まった。19日からは、仕事、物流、医療以外の移動を制限するため、隣接するケベック州やマニトバ州との州境に検問所を設ける。
エア・カナダは、運賃の払い戻しを始めた。予約便の欠航や遅延、払い戻しができない航空券を購入して、2020年2月以降に旅行を中止した場合が対象となる。無期限の旅行券、マイレージプログラムのポイントで受け取りができる。ウェストジェットは6月4日まで、メキシコやカリブ海のリゾート路線を運休する。
昨年、新型コロナの影響下で経営が厳しい飲食店の支援のため、4月15日を「カナダ・テイクアウトの日」と設定した。デリバリーより、テイクアウトの利用を推奨しており、SNSへの投稿から業界の活性化を呼び掛けている。