来場者減でもターゲット層との商談に満足 @日本ものづくりワールド
- 2021/3/1
- RX Japan(アールエックス ジャパン), 幕張メッセ, 日本ものづくりワールド, 機械・部品
会期:2021年2月3日(水)~5日(金)
会場:幕張メッセ 国際展示場3~6
主催:リード エグジビション ジャパン
来場者数:8558人
製造技術の展示会「日本ものづくりワールド」には、食品や金属加工、半導体、医療機器をはじめ、あらゆる分野の製造業、学校関係者が訪れた。品質向上や短期開発、コスト削減ができる商材に関心を寄せる人が多く、3Dプリンターや金属加工、遮熱技術が注目を集めた。来場者は昨年と比べて大幅に減少した一方、目的の明確な参加者が多く、出展効果を感じる企業が多かった。
3Dプリンターを展示したマイクロボード・テクノロジー(東京都中央区)には、自動車、宝飾、学校などの関係者が訪れた。コスト削減の観点から、試作を自社で作りたい需要が増えた。教育分野では、工学部や医学部で導入が盛んだ。「最近は、堅い素材や大規模なものを作りたいという相談が増え、売上も好調だ」(松野光男取締役)
製缶・金属加工の田原鉄工所(新潟県長岡市)には、生産設備や電気メーカー、商社などが集まった。強度を上げて経年劣化を防ぎたい、オブジェ制作を樹脂から製缶に変更したいなどの声が寄せられた。「半導体を製造する生産設備が伸びている。大手企業は関東近郊の工場自粛に備えて、地方で製造環境を整えたいという需要があった」(田原裕巳専務)
雨漏りや暑さの対策工事を展示したシロキコーポレーション(名古屋市)には、食品工場を中心に製造関係者が来場した。労働環境の改善として、工場や倉庫の空調費を抑えつつ、太陽光からの熱を抑える遮熱塗料の依頼が多い。「屋根用の遮熱塗料を、服飾に応用する研究を進めている。暑さを緩和するシャツができれば、熱中症対策につながる」(牛久敏幸さん)
ソフトウェア開発のSCSKサービスウェア(東京都江東区)には、自動車や医療機器、総合電機メーカーなどの製造業、個人事業主が訪れた。社員の知識やノウハウをデジタル化して共有するサービスを展示し、仕事が属人化している企業の注目を集めた。「会期後はオンライン商談になるので、話が進展しないことを懸念している」(柴野大輔さん)